日本人はなぜ「加齢」への恐怖心が強いのか 未来の自分からすれば今の自分は十分若い
野宮:でも、すごくモテたでしょ?
スー:いや、モテはしないんですよ。他人の目につくようになっただけで。しかもその記号は私の内側から湧きあがったものじゃないから、自分らしさからどんどん乖離していって、結局「人の世はむなし」という気持ちになり3~4カ月でやめました。
コンプレックスを掘り下げて自分のキャラを活かす
スー:その点、野宮さんは、「野宮真貴」という自分の記号を見つけて、それをみんなが「すてき」と言ってくれるという、一番の理想を体現しているわけです。その野宮さんの、私たちからすれば「最強の記号」と思われるぽってりとした個性的な唇がコンプレックスの時期があったと聞いて驚きました。
野宮:子どもの頃からずっとイヤでした。でも、ヘアメークさんから「魅力的な唇ね」と褒められてから、チャームポイントとして考えるようになったんです。コンプレックスって平均的じゃない部分が多いと思うんです。それはつまり個性的ということだから、チャームポイントに変えることができますよ。
スー:自分にはチャームポイントなんてないと思っている人でも、コンプレックスは絶対にありますよね。そのコンプレックスをどうやったらチャームポイントにできるんでしょうか。
野宮:まずは好きになる。
スー:「コンプレックスを好きになりましょう」って雑誌に書いてあると「ふーん」って気持ちになりますよ……。そう簡単には好きになれないです。
野宮:イヤかもしれないですけど、そこを隠さずにアピールしていけば個性になって、その人らしさになっていくと思います。
スー:周りと同じになりたいと考えると、人と違うところはコンプレックスだけど、それこそが個性でありチャームポイントだと。
野宮:そう。あとはキャラ美人とかね。
スー:それ、掘り下げましょう。みんなが知りたいところですから。キャラ美人というのはなんとなくはわかっているんですけど「実際どういうことなの?」っていう。
野宮:その人しかもっていない個性ですよね。わかりやすいメガネでも、前髪パッツンでも、お洋服のスタイルでもいいですけど。
スー:私も含め、ここにいるみなさんも多分、奇抜な悪目立ちはしたくないんです。でも、集団のなかで「ちょっと違うね」っていうくらいのキャラがほしい。
野宮:奇抜じゃダメ?
スー:奇抜はちょっと難しいかな。
野宮:奇抜でいいと思うんだけどな。もう少ししたら私は奇抜なキャラ美人の方向にいってもいいかなと思ってます。
スー:派手なお帽子をかぶったり?