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堀江貴文氏「僕が漫画をひたすら読む理由」 未来をつくる知識は、こうして身につける

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私は自他共に認めるマンガ好きだ。マンガ好きが高じて、今はマンガ書評サイト「マンガHONZ」を主宰している。共同主宰者の佐渡島庸平さんはマンガ『宇宙兄弟』の編集者であり、作家エージェント「コルク」の代表だ。佐渡島さんは、しょっちゅう「作家の想像力にはいつも驚かされる」と話している。

界隈では有名な話であり、佐渡島さんもイベントなどで話していることだが、宇宙航空研究開発機構「JAXA」との密接な協力関係でつくられたと思われているふしがある『宇宙兄弟』は、もともと作者・小山宙哉さんの想像から生まれたマンガだった。

『宇宙兄弟』も作者の想像から生まれた

『宇宙兄弟』は南波六太と南波日々人という宇宙飛行士の兄弟の物語だ。宇宙飛行士の弟・日々人を持つ兄・六太は、脱サラし、弟との幼少時代の約束を果たすべく宇宙飛行士を目指す。『宇宙兄弟』で初めて宇宙飛行士の選抜試験について知った人も多いにちがいない。国際宇宙ステーションの特殊環境を再現した閉鎖環境施設で行われた試験で受験者たちが繰り広げる奥深い人間ドラマの数々に、誰もが引き込まれたことだろう。登場人物の行動を見ながら、「自分だったらどうするだろう?」と考えてしまう。

作中で描かれる「宇宙飛行士候補者選抜試験」は、JAXAが実際に行っているものと同様であり、正確に描写されている。しかしこれらはJAXAの職員が手取り足取り小山さんに教えたものではない。

小山さんは宇宙飛行士について書かれた本を片っ端から読み漁り、「自分がJAXAの職員だったらどうやって試験するだろう?」と考え抜いたそうだ。小山さんは宇宙飛行士にとって重要な能力を見極めるために、想像の中でJAXAの職員になりきったのだ。そうして自分で選抜試験を考え、描いたところ、実際の宇宙飛行士候補者選抜試験に肉迫するリアリティを持った試験問題になったのだという。

JAXAを取材したNHKのドキュメンタリーが放送されたり、新書『ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験』が出版されて、実際の宇宙飛行士候補者選抜試験の内容が明らかになってから『宇宙兄弟』が生まれたと思っていた人もいるかもしれない。しかし、実際には逆だ。

作家の想像力が、誰にも知られることのなかった現実を描いたのだ。

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【「ALS」という難病も登場するが】

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