自民・公明「連立」に次々と亀裂が生じている

自民の「傲慢」と公明の「選挙至上主義」が激突

一方の都議会自民党に言わせると、「公明党は都議選のことしか考えない政党だ。自民党との決別も小池知事への接近も露骨な都議選対策だ」と批判している。

2017年夏の都議選を前に公明党が小池知事に接近する背景には厳しい選挙事情がある。東京都議選は全42選挙区、定数は127人で、自民党はほぼすべての選挙区に候補者を擁立し過半数獲得を狙う。これに対し公明党は毎回、独自候補の当選が可能な選挙区を選んで候補者を擁立する。そして2001年以降の都議選では連続で23人の候補者全員の当選を果たしており、来年の都議選でも全員当選を目指している。

その公明党にとって最大の懸念が小池知事の高い人気と新党結成の動きだ。小池新党が多数の候補者を擁立すれば、公明党候補が苦戦を強いられかねない。特に荒川区、豊島区、目黒区、墨田区など定数2-4と比較的少ない選挙区では、小池ブームのあおりを食って落選する可能性がある。そこで、小池知事と徹底的に対立している自民党と決別し、小池知事に接近することで候補者調整を有利に進めようとしているのだ。

公明党は東京都で議席数と「与党」にこだわり

公明党は全国の多くの地方議会に議席を持つが東京都議会だけは別格で、選挙のたびに全国の創価学会員が様々な形で選挙運動に動員される。その結果、都議会で第2、第3党の議席を確保し都政への影響力を維持してきた。

公明党は議席だけでなく与党でいることも重視してきた。1967年に社共両党が推す美濃部亮吉氏(在任1967~79年)が知事になると、当初は自民党とともに野党だったが、美濃部氏が3選を目指す選挙では社共とともに美濃部氏を推薦し与党に転じた。ところが鈴木俊一氏(在任1979~95年)や石原慎太郎氏(同1999~2012年)の時代は一転して自民党と行動を共にしている。

与党にこだわるのは、1995年に宗教法人法が改選されるまで東京都が創価学会を宗教法人に認証する自治体だったためとされているが、法改正後も都議選にこだわるのは、組織力維持など別の目的もあるだろう。

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