自由すぎる!有名哲学者たちの「恋愛と結婚」 「逃げ恥」とは一味違う"契約結婚"をした人も
第一段階は「美的実存」。人生のあらゆる快楽に身を任せる生き方で、快楽を享受するために絶えず変化を求めます。でも、美的実存の人生はいつかは快楽を満たすことに失敗して絶望します。
そこで、第二段階の「倫理的実在」へと踏み込みます。これは家族や社会の一員として頑張ろうという段階です。それでも絶望は襲ってくるものです。
そこでキルケゴールのオススメは、第三段階の「宗教的実存」です。自己自身の罪の意識に基づいて、神様(キルケゴールはキリスト教信者でした)の前にただ一人の“単独者”として立ち、「内面的な真理」を見つける、というものです。
彼の哲学は少し難解ですが、絶望をより高度な自己意識へと自分を引き上げるいい機会だととらえた、前向きな哲学であるのです。
恋愛は、性的な快楽(美的実存段階)と密接につながっています。結婚すればその快楽だけではなく、誠実さということに重きが置かれます(倫理的実存段階)。だから、「結婚しようがしまいが、どちらにせよ絶望は生じる」というのが彼の考え方で、より高い宗教的な永遠性を求めるために、一人孤独に生きる道を選んだ(宗教的実存段階)のだといえるでしょう。
レギーネと別れたあとも、彼は代表作『あれかこれか』などいくつもの著作を彼女のために捧げ、42歳でこの世を去りました。婚約破棄後も彼女を愛し続けて人生を終えたのでした。
一方、レギーネは他の男性と結婚。結婚とは「あれかこれか」の人生の大決断ですが、あまり悩みすぎると結婚ができないという話かもしれません。勢いに乗って結婚して幸せになっている人たちもたくさんいますからね。
ニーチェ、唐突すぎるプロポーズであえなく撃沈
結婚した哲学者というもの謎は喜劇に属する
ニーチェは、現代において哲学史を塗り替えたといわれるドイツの大哲学者です。ところが、彼は恋愛に関しては、ヒットゼロ。一生独身で、最後は発狂して死にました。
彼の最初の失恋は、ジュネーヴで出会ったオランダの女流音楽家。4時間の散歩をともにしただけで、いきなりの求婚の手紙を出したところ、彼女はドン引き。ニーチェは非礼を詫びる手紙を出したあと、友達に「もう絶対結婚なんてしない!」と宣言したのでした。
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