仏大統領戦「24歳差婚」男にパリ中熱狂の裏側

大統領候補たちを「見た目」からぶった切り!

「外見を論じて何になる」という批判もありましょうが、けっしてバカにはできません。何と言っても、フランスは美学の国なのです。そうであれば、国民は”大統領になるべき風格”に注目しないわけがありません。

もっとも、現職大統領のフランソワ・オランド(62)は、セックス・スキャンダルでIMF専務理事を逐われたドミニク・ストラス=カーン(67)からの棚ボタ当選だったこともあって、”大統領になるべき風格”なのかは疑問です。フランスの人々は彼を「フランビー(flamby)」と呼んでいます。フランビーとは、スーパーなどで6個1パックで売っているプリンのようなお菓子のこと。かといって〈愛らしい〉〈かわいい〉というイメージなのではありません。「ダラ~としている」とか「プニャプニャしている」という、どちらかというとネガティブなイメージなのです。フランス人の好みは「キリッとした顔」なのです。

レトロな風貌でマダムを魅了するフィヨン候補

一方、“フランスの顔になるのに一番ふさわしい人物”として急浮上しているのが、共和党のフランソワ・フィヨン元首相。

共和党フィヨン候補の濃いめのルックスがパリのマダムを虜に(写真:amanaimages)

60代にしては若々しく、目鼻立ちの濃い、ちょっとレトロな英国紳士的風貌が、女性たちからの支持を集めています。そして、英国人の奥さんとの間に5人の子どもがいるパパでもあります。よきパパであることは、家族を愛する保守の美風です。顔の濃さでいったら、最近社会党から出馬表明したマニュエル・バルス(54)も負けてはおりませんが。

極右政党の党首としてうわさのマリーヌ・ルペン(48)はどうでしょう? 私の情報網が限定的なのかもしれませんが、彼女の「パリマダ」としての評判はめっぽうよくないようです。「ちょっと前までかなり太っていたわね」「立ち居振る舞いに表情、そしてファッション。(フランスを象徴する女性像である)マリアンヌのイメージではないわね」と、マダムもムッシューも、その評価は手厳しいものです。美容皮膚科医の私から見ると、お肌のエイジング具合は、美魔女はびこる日本年齢にしては老けていますが、コーカサス系であれば標準的ではじゃないでしょうか。

ルックスから言えば、彼女の姪、マリオン・ルペン(27)が今後の注目株です。彼女は叔母の片腕として政治に携わっていますが、若くて美人、冷ややかでめったに笑わないツンデレ系です。でも、パリマダ&ムッシューの好感度はマリーヌより遥かに高いのです。

叔母よりもはるかに好感度が高い、マリオン・ルペン。彼女が「ジャンヌ・ダルク」になる日は来るか(写真:amanaimages)

BCBG(ベーセーベージェー)という言葉があります。フランス語でbon chic bon genre、英語ならgood style, good attitudeの意味です。上流階級育ちのシックで趣味のいいライフスタイルのことで、坊ちゃん嬢ちゃんの育ちの人が持つ、特有のセンシュアリティといってもいいでしょう。

マリオン・ルペンのいでたちからは、まさにBCBGを感じさせます。しかし、ただの「いいお嬢さん」なわけではなさそうです。彼女の目力は強く、人を魅きつけます。いくらかの年齢を重ねれば、女性の閣僚が約半数を占める現状で、「ガラスの天井」を破るジャンヌ・ダルクになる要素も十分と思われます。

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