NHKは「ネット受信料」をどう徴収するのか

スマホ、タブレットの所有はセーフ?

NHKは災害時やリオ五輪など、期間を限定してネット配信実験を実施している(撮影:尾形文繁)

NHKが放送コンテンツをネット配信した場合、スマートフォンやタブレットを持っていれば、ユーザーは視聴しなくても受信料を徴収されるのか。これまでもさまざまな可能性が取りざたされてきたが、この問題にNHKがひとつの回答を示した。

12月13日、総務省で行われている有識者会議「放送を巡る諸課題に関する検討会」(昨年11月開始、今回で第13回目)において、ヒアリングに呼ばれたNHKはネット配信に関する基本的な考えを明らかにした。

ユーザーがさまざまな端末で動画を見るようになり、テレビを設置しない世帯が増えるなど「テレビ離れ」が進む中、NHKは昨年から、放送コンテンツをネットで同時配信する実験を始めている。現在は放送法によって24時間、常時配信できない制限はあるが、災害など、緊急報道以外の番組についても配信し、今年もリオ五輪の一部を配信してきた。

スマホ、タブレットも受信料を取られるのか?

今回NHKが明らかにしたのは「常時同時配信」として本格的にサービスを開始するのは2019年ということ。これは2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催時に常時同時配信を実現するためだ。NHKは2019年に開始し、段階的にサービスを拡充していきたいとしている。

配信されるコンテンツは、地上波放送の「総合テレビ」と「教育テレビ」が検討されている。一方で衛星放送の番組は配信しない。スポーツ中継を多く編成しているなどで、権利処理に関連した課題があるためだ。

また、各地のローカル放送局が行うテレビ放送を、地域放送番組を含めて常時同時配信することも想定している、とした。どうやら全国・首都圏の情報だけをネット配信するわけではないようだ。

そして、最も気になるのは受信料の徴収についてだろう。NHKは「常時同時配信を視聴しうる環境を作った人に負担をお願いするのが適当」とした。わかりにくい表現だが、単にパソコンやスマホ、タブレットなどのネット接続機器を持っているだけで徴収することはないという。

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