今さら聞けない!「ドローン」は何が凄いのか ラジコンとの「3つの決定的な違い」とは

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これによって、空中から動画を撮影する用途に、より気軽に利用できるようになった。先に市場が立ち上がった欧米では、クリスマスプレゼント向けにドローンを陳列している家電量販店が多く、一般市民向けの趣味としての立場を確立させつつある。また、「Travel by Drone」や「SkyPixel」といったウェブサイトでは、世界中の愛好家がドローンで撮影した動画や写真を共有している。

とはいえ、これは利用用途だけを見ると、「限られたフィールド内での1対1の遠隔操作」という意味で、従来のラジコンと大きく変わるものではない。ドローンが従来のラジコンと決定的に違うのが、「ソフトウェアによる自律飛行」が可能になったことである。

ポイント2:ソフトウェアによる自律飛行

第2のポイントは、ソフトウェアを搭載することで、「あらかじめ決められた目的地まで、自動で飛んで帰ってくる」ことが可能になった点だ。操縦者がつねに状況を確認しながら飛ばすラジコンと異なり、人がかかわる業務の効率化、自動化につながる可能性がある。

たとえばオランダのデルフト工科大学の大学院生は、救急ドローン「ambulance drone」を開発した。これは、酸素マスクやAED(自動体外式除細動器)といった緊急医療用品を搭載できるドローンで、通報した携帯電話のGPS情報を頼りに最大時速100kmで現場に急行する。12平方キロメートル(半径1.95キロメートル)以内の場所であれば1分以内に到着可能で、救急医療の生存確率を上げることができる技術として注目されている。

さらに、インテルが開発した「Shooting Star(流れ星)ドローン」は2016年10月、ソフトウェアによって500台のドローンを同時にコントロールしてギネス登録された。同年11月からはフロリダのディズニーワールドで、数百台のドローンが空を舞う光のショーが開催されている。このシステムでは、光の点一つひとつの詳細な位置を3次元上に設定できるため、複雑な表現が可能だ。花火の代わりにドローンが飛び交うイベントに参加する日も近いかもしれない。

「空飛ぶセンサー」にもなるドローン

ポイント3:ほかのIT技術との連携

3つめのポイントとして、ほかのIT技術との連携が挙げられる。ドローンはただ飛んで写真を撮ってくるだけではない。撮影した写真を加工して測量に使う3次元モデルを作成したり、熱センサーの情報から、農作物の生育状態を自動で判断したりといったプログラムを搭載できるため、幅広い分野での利用が期待できる。

この活用法の事例としては、人の手が届かない場所の高精彩写真を撮って鉄塔の損傷具合を見たり、温度センサーを使って目で見るだけではわかりにくい太陽光パネルの破損を見つけたりといった、「空飛ぶセンサー」としての活用が注目されている。特に測量分野は、上空から広い視野で見てデータを取ることができれば、地上での作業に比べて効率化できるため、国内外で導入検討が相次いでいる。

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