欧米の中央銀行は「情報開示」し過ぎている

イエレンもドラギもなぜあんなに話すのか

現在の中央銀行は「しゃべり過ぎ」なのか? 写真はイエレン米FRB議長。ワシントンで11月17日撮影(ロイター/Gary Cameron)

トランプ氏の米大統領選勝利の影響が相場に織り込まれたことを受け、投資家やトレーダーは普段通りの娯楽にふけることができるようになった。それは中央銀行の意図を推し量ることだ。

近く2つの重要な会合が予定されている。まず、欧州中央銀行(ECB)は8日の定例理事会で、イタリアでの政治的混乱を受け、2017年3月末までとしていた債券購入プログラムの半年間延長を決める見通しだ。

その後1週間も経たないうちに、米連邦準備制度理事会(FRB)は13、14日の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げに踏み切ると見られる。

欧米の中銀トップは現在、その意思をうかがわせる発言を行っている。ドラギECB総裁は11月の講演で、「まだ警報を解除できない理由」を示し、債券購入プログラムの延長を示唆した。一方、イエレンFRB議長は、利上げが「比較的早期に適切となるだろう」と語った。

かつては「沈黙が金」だった

こうした発言のすべては、高給取りの中銀ウォッチャーらにとっては歓迎すべきものかもしれない。だが、金融政策の立案者にとっては、混乱や信任失墜を招きかねない。

こうした情報発信が行われるようになったのは、驚くほど最近だ。中銀のトップはかつて、寡黙であることや、そうでない場合は意図を読まれにくいよう振る舞うことを誇りにしていた。1987〜2006年にFRB議長を務めたグリーンスパン氏は、その典型だった。

FRBが政策決定会合の直後に声明を出すようになったのは、1994年2月以降のことだ。初回であるその時は単に、1989年以来で初の利上げを実施したことを示す程度にとどまっていた。そして金融政策の変更の有無に関わらず声明を出すようになったのは、1999年3月以降だ。

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