地下鉄不便地域をカバーする「都バス」の実力 ヒルズもビッグサイトも主要駅から直結

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バス停に設置された到着案内。所要時間なども表示される。バス停のポールに表示器が設けられている場合もある

「都01」系統は地下鉄だとやや不便な南青山や赤坂などを経由して渋谷-新橋間を結んでいるだけに、地域住民のほかに会社員や官公庁関係者の利用も多い。六本木から新橋へ出る際にも便利なルートだ。六本木駅-新橋駅間の所要時間は約20分。筆者が乗車した際も、六本木駅の停留所にあるバスロケーションシステムに表示されていたこの所要時間と同程度で新橋駅に着いた。

渋谷と新橋を結ぶ都バスは「都01」系統以外にもある。そのひとつである「都06」系統は、六本木や霞ケ関などを通る「都01」系統とは異なり、南麻布や広尾など主に住宅街を走る。

港区の広尾や麻布といった地域も、意外と地下鉄が不便な地域である。今でこそ都営地下鉄大江戸線や東京メトロ南北線が走っているが、これらの路線ができる前は地下鉄の「空白地帯」といわれていた。だが、これらのエリアは都バスがきめ細かくカバーしており、現在も地域に密着した交通機関として活躍している。

新橋駅から乗ると、芝公園あたりまではオフィス街が続くが、赤羽橋をすぎると住宅街に入り、地元の乗客が多く乗りこんでくる。四ノ橋では車内放送でIT企業「エキサイト」の名前が出るが、近くにある麻布グリーンテラスには同社の本社がある。この地域はマンションや住宅のほかにオフィスビルも目立つものの、地下鉄の駅はどこもやや離れている。バスは地域住民の足としてはもちろん、こうした地域の通勤輸送も担っているのだ。

湾岸タワマン街と東京駅を直結

同様に、地下鉄や鉄道網があまり便利とはいえない地域として挙げられるのが湾岸地域だ。近年タワーマンションが建ち並ぶこのエリアも、都バスの路線網が重要な役割を果たしている。

この臨海副都心の中核的施設でありながら、都心から行きにくい場所にあるのが「東京ビッグサイト」だ。鉄道利用であれば京葉線とりんかい線を乗り継ぐか、あるいは新橋からゆりかもめを利用するかだが、東京駅での京葉線ホームはかなり遠く面倒だ。また、ゆりかもめは地図で見ると遠回りだ。

この区間を乗り換えなしでダイレクトに結んでいるのは都バスだ。八重洲口からは「東16」系統、丸ノ内南口からは「都05」系統が運転されている。前者は月島や豊洲などを経由するルート、後者は勝どきや晴海を経てビッグサイトへと向かう。

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