100万回再生、衝撃の「アニソンダンス」 ブレイクダンスの実力派が結集

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ブレイクダンスでは名の知れた実力派ぞろい。有名チームに所属し、日本一にも複数回輝いたドラゴン(33)は、オタクのイメージを嫌う仲間との軋轢(あつれき)に悩み、バンダナで顔を隠して踊ったこともある。当時を思い出して、こう話す。

RAB(リアルアキバボーイズ、撮影/写真部・堀内慶太郎)

「無駄な抵抗だった。好きなダンスを好きな音楽で自由に踊る。それが究極の自己実現です」

現在、多数のアニソンを含む100を超える動画を公開中。アニメ「月刊少女野崎くん」の主題歌「君じゃなきゃダメみたい」の動画はニコニコ動画で220万回以上再生されている。この歌を歌うオーイシマサヨシ本人も「ファンです」と連絡してきた。今年のニコニコ超会議では、アイドルグループA応Pが歌う「おそ松さん」の主題歌「全力バタンキュー」を踊ったが、その後A応PがRABの振り付けで踊り、「逆コラボ」を果たした。

いまやテレビ番組「アニレゾ!!」でMCを務め、単独ライブも開催。かつて彼らを批判したブレイクダンス界の大御所も、

「おまえらの勝ちだよ」

と彼らの存在を認めた。

アニソンだからできる

RAB(リアルアキバボーイズ、撮影/写真部・堀内慶太郎)

振り付けを担当するマロン(32)は、似ても似つかないように思えるアニソンとブレイクダンスが、実は似ていると話す。

「Aメロ、Bメロ、サビ、アウトロという構成は、ブレイクダンスの『エントリー』『フットワーク』『パワームーブ』『フリーズ』に重なります」

アニソンだからこそ、できることもある。

「1分30秒という短時間に作品の世界観が詰まっている。奇想天外な展開もあるし、歌詞は日本語。ダンス音楽で踊るより表現の幅は広がったと思う」

鍛え抜かれた本気の技術を、ポップな歌詞に乗せて見せつける1分30秒。彼らの「好き」が詰まっている。

(編集部・熊澤志保)

AERA 2016年12月12日号

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