「心の免疫力」が高い人が実践する地道な習慣 「自己肯定感」は訓練次第でブレなくなる

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それでは、自分にやさしくする具体的なエクササイズをご紹介しましょう。

自分にやさしくするエクササイズ

1. 失敗したり恥をかいたりして、自分がいやになった経験をひとつ思い出してください。なるべく最近の出来事のほうが効果的です。そのとき何が起こったから、それについてどう感じたかを詳しく書いてみましょう。
2. 今度はそのできごとが、あなたではなく友人や仲のいい家族に起こったと仮定します。その人が嫌な出来事に直面した様子を想像し、そのとき彼/彼女がどう感じたかを書いてみてください。
3. その人の心の苦痛を取り除くために、やさしく励ますような手紙を書いてあげましょう。つらい経験をしたことに理解を示し、その人の気持ちを受け入れたうえで、自分を責める必要はないということを伝えてください。
4. もう一度自分の経験と感じたことについて書いてみましょう。ただし、今回はなるべく公平に、客観的に記述します。ネガティブな憶測や批判を避けて、たしかな事実だけを書いてください。

 

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たとえば、恋人がメールの返信をくれなかったのは事実かもしれませんが、恋人があなたを嫌っているというのはただの憶測です。プレゼンでミスをしたとしても、同僚に軽蔑されたというのはただの憶測です。自己肯定感が低いときには、人の表情や反応が必要以上にネガティブに感じられるものなのです。

この「手当てA」を、1日に1回ずつ、3日間にわたって実行してみてください。頭の中の批判的な声がやさしい励ましに置き換わるまで、そのサイクルを繰り返してみましょう。そのうち、ポジティブな言葉を受け入れやすくなると思います。

自己肯定感を高めるには、時間がかかります。じっくりと、焦らずに実行してみてください。

これらをいくらやっても効果が上がらないときや、なかなか実行できないときには、医師やカウンセラーへの相談も検討してみてください。しかし、適切な応急処置を知り、日々心をメンテナンスしていれば、心の傷の悪化を防ぐことができるでしょう。ぜひ、試してみてください。

(構成:山岸美夕紀)

ガイ・ウィンチ 心理学者

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がい うぃんち / Guy Winch

心理学者。ニューヨーク大学で臨床心理学の博士号を取得後、セラピストとしてニューヨーク大学メディカルセンターに勤務。その後マンハッタンで開業し、20年以上にわたって心理療法を実践している。講演家としても定評があり、TED トーク「感情にも応急手当が必要な理由」は 370 万回以上(2016年8月時点)視聴され「2015 年で最も人気のトーク」にランクインした。「ハフィントン・ポスト」や心理学誌「サイコロジー・トゥデイ」にブログを寄稿している。他の著書に『The Squeaky Wheel』(未邦訳)がある。

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