「あまちゃん」大ヒットで注目増す大人計画 役者の売り込みに尽力した長坂まき子社長に聞く(上)
矢口史靖監督、李相日監督…、映画は狙いを定めて挑戦
――映画への売り込みでは苦手意識があったのでしょうか。
映画は、何かの都合で延期になりましたとなると、スケジュールが空いちゃいますから。慌ててほかの仕事を営業して探すわけですよね。埋めなければいけない。
――でも、矢口史靖監督、李相日監督、中島哲也監督と、大人計画との縁が深い映画監督はいらっしゃいます。
矢口史靖監督が大好きなんです。(「ハッピーフライト」(08年)では平岩紙、正名僕蔵が出演するなどしているが)最近、出していただけないこともあるので寂しいです。李相日監督の「フラガール」のときは、池津(祥子)も三宅(弘城)も面接していただいて、決めていただきました。三宅(弘城)も池津も出させていただいて、すごく幸せでしたね。中島哲也監督とはCMで何本かご一緒したところから、お世話になっています。CMも映画作品も本当に面白いですよね。
よく作品を拝見している監督で、売り込むときに「絶対ハマる」という確信がある場合と、不勉強であまり作品を拝見していない監督で、「いかがでしょう?」と半信半疑の感じがするときとでは、営業するときの心持ちは違ってきますよね。
もちろんいろいろな監督の作品を観るべきだと思いますし、自分の不勉強を反省したりはしますけれど、やっぱり自分の好きな監督とか、面白いなと思った作品をつくってらっしゃる方の作品にぜひ出させていただきたいという気持ちの強さみたいなものは、変わってきますよね。
――とはいえ、いい監督は次々と現れます。チェックするのも大変です。
子どももいるので、なかなか時間がなくて。大人計画の俳優が出演している映画と舞台を観るだけで結構いっぱいいっぱいになってしまいます。なかなか新しい知識がなく、たとえばほかの社員に聞いたりすることもあります。あと、宮藤とか松尾とかは、それこそ山のように映画を観ているので、聞いたりすることはありますね。
(後編に続きます)
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