なぜ、そんなことをする必要があるのだろうか?
ここまで書いてきたことから言えば、これはやる必要のないことだと私は思うが、どうだろうか?
日本語授業が導入されるのは、生物、化学、世界史、政治経済などで、カリキュラム全体の3分の2だという。結局、英語、数学、芸術は、従来どおりというのだから、わざわざ日本語授業を導入する意味はほとんどない。IBはもともと欧米の大学に進学するためのものだ。それを日本語にしてしまってどうするのか?
「認定校を今後5年で200校」にするという目標を先に掲げたために、日本語を導入したとしか私には思えない。これでは、子供たちがかわいそうだ。
中学2年生が語った日米教育の未来
最後に、英語教育の後れと同じくらい深刻な、日本の教育の問題を書いておきたい。それは、教育現場へのIT導入の決定的な遅れだ。デジタルネイティブの時代が来ているのに、日本の教育現場は、いまだに黒板を使い、教師が書いたものを子供がノートに書き写す。そして、それを暗記してテストするということを、何の疑いもなくやっている。
これは、英語を話せなくするのと同じく、子供たちの将来を奪う、ある意味で“犯罪”だ。
このことを、私たちに痛感させてくれた動画があるので、読者の皆さんにはぜひ見てもらいたい。この動画に登場する、角南萌さんは、現在アメリカンスクール•イン•ジャパン(ASIJ)に通う中学2年生。「全国小・中学生作品コンクール(パソコン部門)」において文部科学大臣奨励賞を受賞、また、昨年リリースしたタイマーアプリ「見えるプレゼンタイマー」は4万ダウンロード記録し『アプリ甲子園2012』(「Edu×Tech Fes 2013 U-18」)で優勝している。
彼女は、この優勝のプレゼンで、日米の教育を語った。それが見てもらいたい動画である。
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