「ガンダム」アニメ最新作、バンナムの仕掛け

累計4億個のガンプラ、幅広い世代にアピール

「これまでのファンも、これからのファンにも楽しんでいただきたい」。同日、東京・台場のガンダムフロント東京で会見した、バンダイの上野和典社長兼チーフガンダムオフィサー(CGO)は、ガンダムの新作アニメについて、こんなコメントを寄せた。

創通・サンライズ・テレビ東京

新作「ガンダムビルドファイターズ」は、これまでにない設定の作品だ。ガンダムといえば、登場人物がモビルスーツに乗り込んで、敵のモビルスーツに立ち向かうといった、人間ドラマと巨大なモビルスーツを軸にした戦闘シーンが売りだった。一方、新作に登場するモビルスーツは「ガンプラ」。実際の世界と同じように、人間の手に収まるサイズのプラモデルが、操作する人間の代わりに戦う「ガンプラバトル」が物語の中心となる。

しかも、新作から登場するモビルスーツだけでなく、「機動戦士ガンダム」「機動戦士Z(ゼータ)ガンダム」「機動戦士ガンダムZZ(ダブルゼータ)」「機動戦士Vガンダム」「機動戦士ガンダムSEED(シード)」など、過去30年にわたって続いてきた全シリーズ「オールガンダム」のモビルスーツが入り乱れて戦う。

「オールガンダム」で攻める

オールガンダムがガンプラをテーマにして作中に登場するアニメシリーズをスタートさせることには、いくつかの商業的な狙いがありそうだが、ガンプラ市場を盛り上げるというのは、その一つだろう。作品を通じて、ガンプラに関心を持つ視聴者が増えれば、実際の販売につながるというシナリオは描ける。

しかも、バンダイの上野社長が期待するように、ターゲットは子供や熱心な大人のファンばかりではない。過去のガンダムシリーズを視聴して、ガンプラをつくったことがあるような大人が関心を示すようなケースもありそうだ。たとえば、男の子を持つ父親。しかも、過去シリーズのガンダムが登場していることで、自分の青春時代を思い出すような親しみも沸くかもしれない。人気音楽アーティストのベストアルバムのような手法とも似ており、バンダイがほかのキャラクターで進めてきた戦略でもある。

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