トランプ支持者の怒り「公約破るなら圧力も」

妥協を重ねつつあることに不満の声

このメッセージは、トランプ氏なら、中央政界の行き詰まりを打破し、経済活性化の計画を前進させ、テロリストの脅威を一掃し、貿易協定を破棄し、オバマ大統領が導入した医療保険制度、いわゆる「オバマケア」を廃止できるのではないかという希望を呼び起こした。

「トランプ氏を全面的に信頼している」とミシガン州マニスティに住むローラ・チャルニアックさん(56)は語る。ミシガン州はいわゆる「ラストベルト」(さびついた工業地帯)で、これまでの大統領選挙では民主党の地盤だったが、8日の選挙ではトランプ氏支持に転じた。

すでにトランプ氏は計画の一部を撤回

「彼は壁を築いてくれるだろうし、シリア難民問題にも気を配ると思う。オバマケアも廃止するだろう。そういうことを彼がやらない可能性はゼロだ」と彼女は言う。

だが、議会の過半数を共和党が維持しているとはいえ、トランプ氏の計画は部分的な制約や譲歩を受け入れざるを得ないだろう。多くの共和党員は、たとえば貿易協定からの脱退やインフラ改善に向けた政府支出拡大といった提案には難色を示している。

すでにトランプ氏の計画の一部は撤回を強いられている。

トランプ氏が最も大きな期待を寄せられているのは移民問題だ。選挙戦のあいだ、メキシコに費用負担させて国境に壁を建設する、ムスリムの入国を一時的に禁止するといった、注目を集める提案を非常に強調していたからである。

だが最近になってトランプ氏が示しているのは、当初は前科のある不法移民のみを国外退去させ、その後、過去に公約していたようにすべての不法滞在外国人を退去させるが、ムスリムの入国禁止については、一部の国々からの移民について「非常に厳しく審査」するという程度に軟化している。

「オバマケア」については、10日にオバマ大統領と話した結果、完全撤廃の要求を緩め、一部をそのまま残すことも検討するとトランプ氏は11日、ウォールストリート・ジャーナル紙に語っている。

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