日本最大の見本市…実は「工作機械」だった モーターショーと「コミケ」を超えた理由
会期は6日間だが、巨大で重量のある工作機械を数多く搬入しなければならず、準備や撤収を含めると全体で約半月がかかる。日程も含めて巨大展示会だといえる。
東新展示棟が建設された背景には、ビッグサイトが開設から20年が経ち、大規模修繕の時期にさしかかっていることがある。修繕の際に使えないスペースが出てくるため、代替会場の確保が求められていた。加えて展示会の需要が高まり、ビッグサイトの稼働率は現状7割を超え、5割程度という開設当初の需要予測を大きく上回るという過密な状況が続いていた。
そんな中で3年ほど前に新展示棟の建設計画を発表し、この秋の完成に漕ぎつけた。JIMTOF側としても、新棟完成後の全館を活用できるよう、開催時期を例年よりも2週間ほど遅らせるという調整も行った。
ビッグサイトの拡張を待望していたのはJIMTOFも同じだった。これまでも新たなメーカーからの出展希望や、既存の出展企業からの展示面積の拡大の要望が後を絶たなかったからだ。
世界と比較すればビッグサイトは今なお手狭
今回の出展社数は前回より100社以上多い969社、海外企業も21の国と地域から参加する。ただ、これだけのスペースを確保してもまだ不足気味だ。「出展できなかったり、出展ができても希望通りのスペースを確保できず、調整の難しいケースが多い」(工作機械業界関係者)。
工作機械の見本市の場合、製品が大きいためかなり広いスペースを必要とする。実際、海外の展示会の多くは広大な会場を用意している。10万平方メートルのJIMTOFでは狭い部類に入る。たとえば今年9月に開催されたシカゴの国際工作機械見本市「IMTS」は展示面積が24.8万平方メートルと、ビッグサイトの倍以上だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら