「ケンカで泣く彼」が将来ブラック化するワケ 母親に守られていてメンタルに耐性がない?

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「私が付いていてあげるのがいちばんなんだけど……」

といったライバル心を、胸に秘めています。

そんなわけで、結婚してから息子に悪いことが起きれば、それはすべて妻のせい。仕事で息子が失敗すれば、「あなたがちゃんと支えないからこうなったんだわ」と責め、息子が病気になれば「あなたの食事が良くなかった」と嫌味を言います。

妻にしてみれば許せないぬれぎぬですが、彼も彼で、結婚したのだから妻に軸足を置くべきなのに、バトルに巻き込まれたくないあまり無関心を貫きます。

このようなマザコン系は仕事や家庭でのプレッシャーから逃げて、浮気という形で問題が発現することもあります。この場合、一番やってはいけないのは、夫の母親に相談すること。普段から母親の介入に辟易しているあなたに、彼の母親に「浮気するような息子を育てた責任をとって謝罪して欲しい」という気持ちが起きるのは当然です。

しかし、しょせん、母親は彼の味方。相談をすれば、それみたことかとあなたへの攻撃を始め、「あなたが愛情を注がなかったからよ」と逆ギレをします。

私の取り扱った離婚相談の事例では、夫が浮気して、探偵をつけたところ、浮気相手と路上でキスをしている現場写真を撮ることができました。そこで、夫を呼びこの写真を見せたところ、泣きながら浮気の事実を認めました。ところが、後日、母親が「こんな写真を撮るのは人権侵害だ。嫁を訴えてやる!」と事務所に怒鳴り込んできました。夫が帰宅後に母親に告げたところ、母親が息子の失点を無かったことにすべく、作戦を立てて乗り込んできたのです。

このように、母親に相談すると、謝るどころか浮気をさせた妻を責め立てるだけ。せっかく許してやり直していこうと思っていた妻の気持ちは、一気に離婚に向かっていきました。

もし、離婚は避けたいと思っているならば

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こうした場合、もしあなたが離婚は避けたいと考えているのであれば、自分の母親や友人に相談するにとどめて、彼の母親には言わないほうが賢明です。

では、プレッシャーに弱いマザコン系とうまく付き合っていくためにはどうしたらいいのでしょうか?

彼がけんかで泣いてしまうのは、人生で修羅場を経験したことがないことが背景にあります。彼が、困難に当たったときに、ささいなことで逃げ出してしまうタイプであれば、彼に対して、けんかは二人が理解しあうためにすることであることを説明して少しずつ耐性をつけてもらうと良いでしょう。

そうすれば、彼が強くなり、彼女とのけんかから逃げるために浮気に走るようなことはなくなるはずです。

<対処法>
彼がけんかで泣くタイプであれば、けんかは二人が理解し合うために必要なことと説明をして耐性をつけてもらうことが良いでしょう。また、彼が浮気してしまった場合には、別れるつもりがないのであれば彼の母親に浮気の相談はしない方が良いでしょう。

 

堀井 亜生 堀井亜生法律事務所 弁護士

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ほりい あおい / Aoi Horii

1977年生。札幌市出身、中央大学法学部卒。一般民事、刑事、医療過誤、企業法務、著作権など幅広い分野を取り扱う。中でも離婚・男女問題の取り扱い実績が多く、この分野のスペシャリストとして活躍している。「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)のレギュラー出演を始め、「とくダネ!」、「ノンストップ!」、「笑っていいとも!」(いずれもフジテレビ系)などテレビ出演も多数。著書に『ブラック彼氏』(毎日新聞出版)。

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