オリンパス、カメラへのこだわり 株主総会を開催、撤退促す質問も…

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――ジャイラスの買収にともなうのれん代の会計処理は正当なものか。

藤塚専務 ジャイラスののれん代の計上について、当社としては不正計上という認識はしていません。株主から決議取り消しの訴訟があり係争中の案件なのでこれ以上のコメントは差し控えさせていただきます。

――(ブラジルでの贈賄に関連して)米国捜査当局から課徴金が課される可能性がある。重大な影響があるのではないか。

竹内康雄専務 現実的にしばらくの間、米国当局からコンタクトがありません。将来的に課徴金等が課せられるリスクは認識していますが、具体的な金額がわかりませんので財務諸表に具体的な数字を織り込むことはできません。わかり次第、適時開示するとともに財務諸表に反映させます。

カメラ事業は損益や財政状況だけを考えていない

――過当競争のカメラ事業から撤退し、好調の医療事業に特化した方がいいのでは。

竹内専務  多くの利益が医療事業から生み出されており、将来も医療事業に重点投資をしていく方針です。しかし、医療事業以外のデジカメの映像事業、顕微鏡などライフ産業事業を継続しているのは、単純に損益や財政状況だけの観点からではありません。医療事業の光学技術は映像事業、ライフ産業事業との相関が強い。複数の事業をやっていくことで医療事業に好影響をもたらします。 3つの大きな柱の事業を今後も継続してやっていきます。

――東アジア(タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポールなど)での医療事業の実績と来期への展望は。

田口晶弘専務執行役員 新興国は大きな成長ドライバーです。中国は尖閣諸島の問題が起きた影響で計画は達成できませんでしたが、前年比17%増。アジア全体では20%増でした。アジアで一番大きな市場は中国、インド、タイ、全体で、今期はあわせて25%ぐらいの成長を狙います。いろんな国で状況が違いますので難しい点もありますが、きちんとターゲットを決めて成長を目指します。

島 大輔 『会社四季報プロ500』編集長

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しま だいすけ / Daisuke Shima

慶応義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程修了。総合電機メーカー、生活実用系出版社に勤務後、2006年に東洋経済新報社に入社。書籍編集部、『週刊東洋経済』編集部、会社四季報オンライン編集部を経て2017年10月から『会社四季報』編集部に所属。2021年4月より『会社四季報プロ500』編集長。

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