トランプに熱狂する「女性支持者」たちの本音 下品な発言があっても魅せられた
トランプ反対派の女性は、ツイッターに「ありえない」と投稿し、トランプ氏を女嫌いなうえ、人間としても失格との烙印を押したが、トランプ支持派の女性は、同氏を「善良な男性であり、父親」だと思っていたと、ペンシルベニア州の共和党女性連盟の代表、メリー・バーケット氏は話す。同氏は冒頭のバイロさんと教会で知り合い、トランプ氏の選挙キャンペーンに彼女が参加するのを手助けしていた。
バイロさんは自分が「無口で、控え目な人間」で、以前は選挙活動のために他人の家のドアをノックしたり、政治に関わったりした経験はないと話すような女性だった。しかし、彼女は8月以降、毎週末トランプ氏の支持を募る活動に丸一日を費やすようになっていた。
トランプ氏に反対票を投じた女性たちが、彼を「事業で失敗し、税金の支払いを避けていた人間」と見ていたのに対し、バイロさんのような女性たちは彼を「不動産帝国を構築し、法律も順守している男性」と見ていた。こうした女性たちは、一人娘の美しいイヴァンカさんをしっかりと育て上げた男性、賢明な選挙対策家、ケリーアン・コンウェイ氏を選対本部長に選んだ男性としてトランプ氏を評価していた。
「女性は大局を見ている」
要するに彼女たちは、トランプ氏自身の売り込み文句を支持したのである。「私は、女性は大局を見ているのだと思います」と、ガウタさんは話す。「彼が下品なことを言ったという事実が、彼が私たちの国のために素晴らしいことができるという、私の考えを覆すことはなかったのです」
「(一連の言動が)好きかと聞かれれば、答えはノーです」と彼女は続けた。「でも、彼はヒラリーより良い仕事をするかと聞かれれば、それに対する答えはイエスです。彼がこの国に最善の利益をもたらす、と心から思っています。彼には素晴らしい家族がいます。つまり彼は、自分を育ててくれた偉大な国、素晴らしい国を自分の子どもたちのために残したいのです。自分が大統領になることこそ、それを成し遂げることができる唯一つの方法だ、と考えているのだと思います」
ガウタさんは14歳と16歳の息子を連れてトランプ氏の集会に行き、そして「直接話を聞くことで、テレビよりはるかに感銘を受けた」と話す。しかし下品な話し方に関しては、話が別だ。「もし息子がそんな口の利き方をしたら、私は彼らを膝の上に乗せ、お尻を叩くでしょう」。