「トランプ相場が持続する」とは言い切れない 過去の「米大統領選後の株価」を検証する

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紳士的に振る舞って小さくなったように見えるトランプ氏。この後の株価もイマイチ?過去の大統領選後の株価はどうなっているのか、データで検証してみよう(写真:AbacaUSA/アフロ)

目先の「相場のピーク」は12月あたり?

アメリカ大統領選挙後の相場はどうなるのか。読者の方々が知りたいのはこれに尽きる。

NYダウは史上最高値を更新し、日経平均株価も4月の戻り高値1万7613円(取引時間ベース)を上抜けた。筆者は前回のコラム(11月7日配信)で「日本株がトランプショックで急落なら買いだ」と主張したが、急落後はじりじりとした反発を想定していただけであって、「V字回復(いわゆる往復ビンタ)」後の一段高は全く考えていなかった。

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トランプ氏が勝利宣言で「大人の対応」を示したことから世界が安心したこともあるが、やはり「政策」への期待感と思惑が、足元の「株高ドル買い」のメイン材料と考える。「ご祝儀相場」との声も聞かれるなか、具体的な政策がある程度固まる12月あたりに短期的なピークを迎えるのではないかと筆者は考える。

トランプ氏が掲げそうな政策に関しては、様々なメディアが報じていることから簡単な説明に留めるが、主なところでは、

・法人税率を35%から15%に引き下げ
・ドッド・フランク法(金融規制改革法)を廃止
・環太平洋経済連携協定(TPP)反対
・エネルギー規制の緩和
・インフラ投資の拡大
・パリ協定反対、石炭産業の保護
・移民の入国規制の強化
・メキシコとの国境に壁

これらは、これまでのトランプ氏の発言や100日計画などを元にした内容のため、2017年1月20日の大統領就任以降、本当に推し進めるかどうか定かではない。

現状、次期大統領に決定した後のトランプ氏はこれまでの暴言、罵詈雑言を発していた姿とは全く異なる紳士的な姿勢を示している。共和党との融和を進める点も大きな変化だ。公約をそのまま政策に盛り込むかは不明だが、日米の株式市場は「ドッド・フランク法(金融規制改革法)を廃止」「インフラ投資の拡大」などの政策をハヤしている。

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