パズドラのヒット、半分以上は"運"です 経営トップと開発責任者を直撃
──最初から女性ユーザーも意識していた?
森下:パズルというゲーム性で、カジュアルなライトユーザーも取り込もうということを考えていくと、やっぱり女性も含めて幅広い層に遊んでもらいたかった。そのときに、女性が横持ちでゲームをしているイメージが湧かなかったんですよ。何か統計データがあったわけではなく、感覚です。
──なぜパズルゲームを選んだのですか。
山本:海外の「ダンジョンレイド」というパズルゲームにはまって、以前からこういうゲームを作りたいと思っていた。ガンホーに入ってから企画がふと思い浮かんだんです。
森下:彼はハドソン時代から本格的なカードバトルゲームを作るのが得意だった。
僕も今の日本のソーシャルカードゲームみたいなものではなくて、本当にゲーム性をしっかり持たせたものを作れないかと思っていました。従来のカードバトルゲームの要素はあっても、やっぱりオリジナリティのあるゲームを作りたかった。で、入社初日に「大介、1週間で企画を作ってこい」と(笑)。
でも、きっかけは本当に感覚でしかない。何かの分析やデータがあるから、それに基づいてゲームを作ろうという発想ではまったくないです。
──パズドラビジネスを今後、どのように拡大していきますか。
森下:任天堂のスーパーマリオやポケモンみたいな国民的なブランドに育てていきたい。さまざまなグッズの販売や、今後はアニメ化といった横展開も考えられる。夢を言うと、自分の孫やひ孫までつながっていくものにしたいと思っています。
──一方で、ゲームのはやり廃りは早い。ユーザーが飽きてしまう恐怖はありませんか。
森下:パソコン向けオンラインゲームの「ラグナロクオンライン」を始めたときに、記者さんによく「寿命は?」って聞かれたんですよ。「みんな、飽きるじゃないですか」って。でも10年以上続いている。
ただ、当時20代だった人は30代になっている。若い子もプレーするようになっている。そういう部分で言うと、長く遊んでもらえるように、中身を進化させていかないといけない。時代の変化にどう対応していくか。ブランドを大切にしながらもクオリティを大切にして、一つひとつアップデートという地道な努力を続けるほかない。それでダメだったら仕方ありません。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら