欧州式で本当に育児時短問題を解決できるか

ガラパゴス化している、日本の女性活用【第5回】

ただし、こうしたやり方は業種や業務などにより、適合しない場合も多い。「同一労働同一賃金」などは理想だが、現状の多くの企業ではいきなり導入は難しいだろう。しかし、短時間労働を本当に成功させるためには、エス・アイ社のように「同じ働きなら同じ賃金」「1人当たりの仕事量を減らす」などの抜本的な仕組み作りが必要となる。

さらに、欧州のような価値観、考え方、アプローチなどを日本に取り入れていくことも可能性としてはある。ただし、日本が欧州のような高負担を受け入れたり、「仕事より生活を」と休日に大型店が閉店することなどは現状では考えにくい。「同一労働同一賃金」「仕事より生活重視」「高負担」「休日の商店閉店などの不便さ」――こうした変化を受け入れないで現状のまま、多くの女性が育児時短を長期で取得することは、やはり難しいと考えるのが現実的だ。そうするとこれまでとは「別の道」を模索する必要がある。

次回は最終回として、本当に女性が働ける環境となるにはどのようにすればよいのか、筆者の考えをご紹介したい。 



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