最高にポジティブになれる!哲学の思想3選 「超人的解釈」できっと幸せになれる

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すると、挫折したとき「あいつのせいだ!」なんて言わないで、「ああ自分は負けちゃったんだな、だから理屈を言って心を守っているんだな」なんて納得できますから、素直な気持ちになれるというわけ。そして、運命を受け入れて(運命愛)、その悲惨な境遇を何度でも繰り返すぞという力強い人間(超人)をめざして生きることができます。

ニーチェ自身も人生に大変に苦しんだ人です。大学教授の地位を追われ、恋に挫折し、家族との関係にも悩み、友人も失い、そのうえ慢性的な病に常にさいなまれていました。

なのに、ニーチェは現実を見つめて、つらいことがあっても、「何もかも失ったけれど、まだ自分には苦しみが残っている」という超人的解釈で生き抜きました。自分をそこまで追い込むことが自分を高めることにつながると信じたのです。

ポジティブに人生をとらえるしかない

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ですから、ポジティブに人生をとらえるしかありませんでした。常に人生をありのままに受け入れる。そして苦しい人生でも「これが人生だったのか!よしもう一度!」(『ツァラトゥストラはこう言った』ニーチェ・著)とその人生を肯定し愛するような強い人間像(超人)を求めたのです。

愚痴を言うのはストレス発散にいいかもしれません。でも、ニーチェの哲学を知り、「自分が正しくて周りが間違っている」というルサンチマン(逆恨み)を手放しましょう。そして、自分が負けたことを自覚したうえでひねくれずに自分自身を肯定し、「よしもう一度やり直そう」とチャレンジしてみましょう。そう心がけていくことで、あなたも一歩「超人」に近づけるかもしれません。

このように、歴代の哲学者たちも説いてきたポジティブシンキング。これらの考え方を上手に日常に取り入れ、ストレスをはねのける心を持つことができればいいですね。

(構成/山岸美夕紀)

富増 章成 学びエイド鉄人講師

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とます あきなり / Akinari Tomasu

河合塾やその他大手予備校で「日本史」「倫理」を担当。学びエイド鉄人講師。中央大学文学部哲学科卒業後、上智大学神学部に学ぶ。哲学や宗教、歴史などのわかりにくい部分を読者の実感に寄り添った、身近な視点で解きほぐすことで定評がある。『眠れないほどおもしろい哲学の本』 (三笠書房・王様文庫)、『自分を変える思考の道具箱』(青春出版社)、『考える力が身につく ディープな倫理』、『図解でわかる!ニーチェの考え方』(以上、KADOKAWA)、『空想哲学読本―アニメで読み解く、痛快哲学入門』(宝島社文庫)、『オッサンになる人、ならない人』 (PHP研究所)、『哲学の小径』(講談社)、『お厚いのがお好き?』〔哲学監修〕(扶桑社)、『超訳 哲学者図鑑』(かんき出版)など著書多数。

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