最高にポジティブになれる!哲学の思想3選 「超人的解釈」できっと幸せになれる
さらに、ジェイムズは言っています。「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなるのだ」と。泣くことで悲しい感情が増幅され、鏡に向かって大笑いをすると不思議なことに喜びの感情が生まれてくるということは、近年、さまざまな実験によっても明らかにされています。
このとき、喜びの感情には根拠がないのですが、「喜びの感情」そのものはまぎれもないリアルな真実なのですから、「私はうれしい」ということは絶対的な真理であり、他人にとやかく言われる必要もないのです(人から見られたらちょっと不気味ですが)。
ジェイムズによれば、たとえば登山の最中で崖っぷちにたたされたとき、生き残ることができると積極的に成功を信じて飛び降りるのと、絶望したまま飛び降りるのとでは結果が大きく変わります。スポーツの世界でも、選手は「必ず勝つ!」と強く信じて試合に臨みますね。
結果を先にイメージして、すでにそれが実現しているという信念をもつと、本当にそのような出来事が実現していくというわけです。できると思ってやればできる。これは、現代の成功哲学につながる考え方だといえるでしょう。
アランを読んで幸福になろう
世界の三大幸福論といえば、ヒルティの『幸福論』、アランの『幸福論』、ラッセルの『幸福論』(時代順)ですが、ここではフランスの哲学者・アランの『幸福論』をとりあげてみましょう。アランの哲学はすぐに実践できて、効果があるのでおすすめです。
まず一番重要なことは「幸福になろう!」と思わなければ幸福にはなれないということです。アランによると、人はみんな幸福になりたいと望んでいるのですが、たいていの場合、ただ座っているだけで、ボーッと幸福を待っていることが多いそうです。幸福になるには「そのために努力しなければならない」とアランは言います。
そうなのです。人は生きているだけで、お腹がすいたとか、眠いとかさまざまな制約を受けますので、ほったらかしにしておくと不平不満だらけになってしまいます。だから、頑張らないと不幸になってしまうというわけです。「幸福になるためにがんばる」なんてふつうは考えないので、ためしてみたら意外と効果があるかもしれません。
また、私たちはよく他人を幸福にしてあげるべきだと諭されますが、アランによると自分の愛する人にできる最善のことは、「自分が幸福になることである」と説いています。まず自分が幸福になることが第一です!
では、私たちはどうしたら幸福になれるのでしょうか。アランによると、不幸な気分になる場合は、まず体に原因があることが多いそうです。誰だって疲れていたり体調が悪かったりすると気分が落ち込むものです。ところが、気分は精神的なものだと思い込むと、「どうしてこんなに落ち込むんだろう?」と自分の心の中をさぐって悩んでしまいます。「ああ、体からきてるんだ」と理解すればちょっと楽になりますので、あとはゆっくり休めば自然に気分も回復するでしょう。
アランは、人がいらだったり不機嫌だったりするのは、長く立ちっぱなしだったりすることが原因なので、そんな人にはいすを差し出せばすむことだと言っています。
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