「レクサス」をダートで思い切り走らせてみた 高級SUV、スポーツモデルは悪路に強いのか
午前中にスタートして日没まで、たっぷりとこれらのプログラムを体験できるだけあって、5組の一般の参加者は歓喜していた。なかには猛者もいた。
宮古島で開催されたアメージングエクスペリエンス。主要な部分はドライビングレッスンだった。
「僕じしん小学校のときからものを教わるのは苦手なほうでした。だから遊んでいるうちに自然とスキルアップしていくのがいいのではと、つねに思っています。ちまたのドライビングレッスンでも小難しくて、遊び足りない、走り足りないという不満も聞きますが、この(レクサス)ドライビングレッスンでは遊んで走っていただき“もうおなかいっぱい”というぐらいまで楽しんでいただきたいと思いました」
レーシングドライバーの木下隆之氏と僕が話したとき、上記のように語ってくれた。プリンシパル(一般的には校長)という肩書きでコーチ役のほかのドライバーたちをまとめる同氏は、宮古島でのドライビングレッスンの合間に基本的なコンセプトを披露してくれた。僕にもこれはとても素晴らしい考えだと思える。
10倍の倍率のなかから当選した5組の参加者(みんな{ラッキーだった}と喜んでいたのが印象的だった)。レクサス車のオーナーがほとんどだが、同時にイタリア製のスーパースポーツカーを所有していたり、サーキットで走るのが趣味というひともいたりと多彩。多くのひとがドライビングを積極的に楽しむ姿勢を見せていた。ヘルメット持参でふつうのシロウトではない、という雰囲気を漂わせているひともいて、僕が主催者だったら嬉しくなるようなヤル気を感じさせていた。もっともそれぐらいでなくては宮古島でのイベントに自費で参加することもないだろうが。
ドライブ好きを満足させるクルマ
ドライブ大好き!というひとを楽しませるスキルはレクサスに不足していなかった。オフロードサファリは斜度40度のダウンヒル、同15度のヒルクライム、巨岩を積みかさねたようなモーグルなどの組み合わせでコースが出来ている。そもそもの走破能力も前輪がどこを走っているかカメラによってモニタースクリーンに映し出されるのを確認。脱輪したら滑り落ちる危険性もあることから緊張する走行になった。慎重な運転の大切さを学ぶ機会である。
ダートトラックはスピードとステアリングのコントロールがいかに大切かを、楽しみながら学べる内容だった。530Nmもの大トルクを持つ後輪駆動車で坂を下りカーブをいくつかこなしたあと、パイロンを中心に円旋回して、最後はスロープを登る。スタートで速く走ろうと気が急いてアクセルペダルを踏み込みすぎるとタイヤが砂利をかいて空転してしまう。カーブでは慎重にステアリングホイールとアクセルペダルを操作しないとクルマが外側にふくらんでしまいタイムロス。悪くすればスピンである。10月なのに気温は30度Cを超え、湿度は感覚的に100パーセント! そのなかで笑顔で最後まで走っていたのはドライバーたちと主催者の努力があってこそだ。ありがたや。
レクサス アメージング エクスペリエンスは2泊3日の構成。アメージングの部分はドライビングレッスンのほかに、宮古島と伊良部大橋で結ばれている伊良部島の「紺碧ザ・ヴィラオールスイート」なる全8棟のビラタイプのリゾートホテルでの宿泊、同ホテルのシェフによるランチおよびディナー、美しい海の上に渡された全長3540メートルの伊良部大橋の上でのLFAでの走行などが楽しめるというものだった。
宮古島には現地のひとがやっているクオリティコーヒーショップや東京や名古屋では食べられないグルメバーガーなどもあり、サトウキビの畑が点在する(少なくとも僕には)エキゾチックな土地での体験はいろいろな意味で本当にアメージングだったのである。
(文・小川フミオ)
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