女子社員がこっそり教える職場ランチ処世術 昼食時の単独行動はどこまで許されるのか?

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また、悩んでいても相談してこないスタッフがいる場合、きっかけをつかみやすいように、休憩室でランチを食べているときにあえて近くの席に座ったり、一緒のテーブルに座ってコンビニ弁当を食べるといった工夫もしている。ランチを積極的に活用してからチームの定着率があがり、売り上げもアップしているという。

一方で、ランチタイムに談笑できるのは、余裕があるからだという意見もある。「ベテランになって、仕事は増える一方なのに、残業は抑制するように言われ、もういっぱいいっぱい。昔は同僚とランチに行くのが大好きだったけど、今はランチをしながら人と話したり、笑ったりすること自体が苦痛。知り合いと会わない店でひとりぼんやりすることで、何とか英気を養っています」と専門商社で働くG子さん。

ランチタイムこそ、ひとりで過ごしたいという人も…

「誰ともしゃべりたくないから、自分の席で食べる」「スマホをいじって『話しかけないで』オーラを出す」など、G子さんのように、一人静かにしていたという人は少なくない。またランチタイムを読書や勉強の時間に当てている人もいる。

ランチタイムといっても、そのスタイルは各社バラバラ。しかし、ひとついえることは、集団でのランチタイムにも、ひとりランチにも、それぞれメリットがあることだ。

「外回りなので通常は外で食事をしているけど、外回りでキツいことを言われるなど精神的に辛い時には、かつてのランチグループに参加して元気をもらいます」と話すのは事務職から営業職に異動になったサービス業のH子さん。

現在のように働き方が目まぐるしく変化する時代は、単独行動か集団かの二者択一ではなく、H子さんのように両方をバランスよく組み合わせることが理想かもしれない。「話が合わない」「疲れる」「時間のムダ」など、不満はあるかもしれないが、週に1~2度程度は普段の「ひとりランチ」をやめて、同期や職場の仲間を誘ってみるのもアリかも知れない。

竹内 三保子 カデナクリエイト

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たけうち みほこ / Mihoko Takeuchi

明治学院大学経済学部卒業後、西武百貨店入社。紳士服飾部、特別顧客チームを経てフリーライターに。その後、編集プロダクション・カデナクリエイトを設立。流通業で培った顧客視点で執筆を行っている。共著に『図解&事例で学ぶビジネスモデルの教科書』『クイズ 商売脳の鍛え方』など。最新著に『課長・部長のための労務管理 問題解決の基本』(カデナクリエイト著・マイナビ出版)。

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