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アメリカで1%の勝ち組が持つものは? オバマ大統領が「所得格差是正」に取り組まなければならない理由

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  • 小野 亮 みずほリサーチ&テクノロジーズ 調査部 プリンシパル
  • 安井 明彦 みずほ総合研究所調査部シニアプリンシパル
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格差は子供の世代にも受け継がれる

国際的にみても、アメリカは所得階層を移動するのが容易な国ではない。格差の大きさと対照的に、所得階層を移動できる可能性は、先進国の平均とほとんど変わりません。

個人が一生の間で「勝ち組」に転じるのが難しいだけでなく、所得格差は子供の世代にも受け継がれる傾向があります。

格差の拡大に歯止めがかからなければ、アメリカの所得階層の固定化はさらに進むかもしれません。

国際的な比較によれば、格差が大きい国ほど、世代間で所得階層を移動することが難しくなる傾向もある。つまり、「勝ち組」が強くなればなるほど、「負け組」が「勝ち組」に変わることが難しくなっていく。

オバマ大統領が懸念するように、所得階層を上に昇っていくための「はしご」は、手や足をかける横木と横木の距離がどんどん開いているのです。

では、この状況を打破するためにとられている政治的なアプローチは、どのようなものなのでしょうか?

オバマ大統領は「中間層の立て直し」を目指す

「これまでの成果を生かして、ミドル・クラス(中間層)に新しい仕事、新しい機会、そして新しい安心を与える戦いを続けていけると信じている」

2012年11月の大統領選挙で再選されたオバマ大統領は、選挙後の勝利演説で「中間層の立て直し」に力を入れていく意向を強調しました。

かつてシカゴ郊外の貧しい地域で社会運動を行っていた経験も手伝って、格差是正にことのほか強い関心を寄せているようです。

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【今は低所得でも、頑張れば中間層に手が届くよう】

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