ブリヂストン、増加する手元資金の使途は?

慎重な中期計画から裏読みできる次の一手

2016年12月期は7期ぶりの営業減益。中長期的な成長シナリオを構築する必要がある(撮影:今井康一)

タイヤ世界首位メーカーがその地位を盤石にできるか。今2016年12月期は、鉱山用タイヤの不振が響き、実に7期ぶりの営業減益に沈む見通しのブリヂストン。10月17日に発表された中期経営計画では、この状況からどう立て直すのか注目された。

鉱山用タイヤについては、実は足元で明るい兆しが見え始めている。製鉄の原料となる原料炭の価格は低迷期の1トン当たり100ドル程度から足元は200ドル超と反転上昇。津谷正明CEOは「底打ちしつつあるという感触はある」と希望をのぞかせた。

のどから手が出るほど欲しい北米販売網

鉱山用タイヤは、ブリヂストンを含め世界で2~3社しか生産できず、通常のタイヤの倍の収益率を誇る。原料炭をはじめ、鉱物など資源市況が回復すれば鉱山用タイヤの需要も戻ってくることが予想される。

市況変動に業績が大きく左右されるのは同事業の宿命だが、中長期的な経営課題として優先度が高いのは北米販売網の拡充だ。昨年12月、ブリヂストンは米国の自動車用小売チェーン大手のペップ・ボーイズの買収をめぐって大物投資家カール・アイカーン氏と激しく競り合った末に撤退した。

現在、ブリヂストンは北米で直営2200店、特約3000店を展開しており、これを早期に合計6000店にまで引き上げる計画を持っている。しかも直営を半分にしたい考えだ。

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