オバマ大統領の再選を支援した選挙のプロ
【Vol.6: サーシャ・ブラウン(イギリス)】
サーシャは英国の名門エディンバラ大学とカリフォルニア大学アーバインで脳科学を専攻。人間の行動原理を解明することに強い情熱を注ぐサーシャは、その後、イギリス最大の広告会社アボットで2年間勤務し、以外にもチョコレートのマーケティングに勤しんでいた。
好奇心旺盛で行動派のサーシャはリベラル政策を強く支持し、アメリカの大統領という世界有数の重要な仕事にはオバマ大統領こそがふさわしい、という信念の下、なんとオバマ大統領の再選キャンペーンのスタッフに応募して見事合格。選挙スタッフといっても家庭に電話するわけではなく、そのボランティアチームを束ねるチームを束ねるチームをさらに束ねるマネジメントのポジションである。選挙キャンペーンのときもオバマ大統領に会ったし、就任式では現場に出席し、感動して涙を流したという。
サーシャいわく、脳科学の専攻も広告会社の勤務も、オバマ大統領の選挙キャンペーンも、すべて人間の行動原理を探求する仕事、という意味で一本大きな筋が通っていると話す。
色白・金髪・紺碧のブルーアイが特徴的な長身のサーシャは、非常に美人なのだが、性格はまるで男のようで、ジーンズにほころびの目立つセーターの袖をたくし上げ床に座って仕事をする、極めて飾らない人柄である。
彼女はそのかわいらしい見た目とは裏腹に、とにかくよく働く。私と一緒に働いていたときも、私の仕事の大半は彼女に押し付けてしまったのだが、深夜だろうが早朝だろうが、あっという間に仕上げる高い効率性と責任感の持ち主である。
「あなたのようにエリートな経歴の人が、選挙スタッフなどをやっていると将来不安ではないか」との野暮な質問にも、「この仕事が本当に好き。ムーギーのインタビューのために言っているわけでなく、本当に大好き。何もないスクラッチから積み上げて、8カ月間休みなしに、1日の睡眠時間は2時間ということもザラ。それでもやりたいということは、本当に好きな仕事なんだと思う。もしヒラリーが出るなら次の大統領選も応援したいけど、そのあとは6カ月休んだ後、新たな冒険を始めるつもり」と明るい笑顔でくったくなく笑う。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら