マラソンでも頭脳でも中国市場を独走中
【Vol.5: ニン・ジョウ (中華人民共和国)】
ニンほどいつも走っている人は中国広しといえどもそうはいない。彼女は高校から清華大学付属で、コンピュータグラフィクスの博士課程まで、実に10年を清華大学で過ごした。
父親の影響で、インテル80286の時代からコンピュータサイエンスに慣れ親しんできた。大学卒業後3年間、ソニーでコンピュータ部門のリサーチャーをし、その後マイクロソフト(北京)に転職。サーチエンジンのプログラムマネジャーとして経験を積んだ。
アルゴリズム開発がもてはやされているが、いちいち人間がプログラムを書くのは面倒くさいので、コンピュータにアルゴリズムを自分で学び、アルゴリズムを書かせる“マシーンラーニング”のエリアが彼女の専門分野だ。
こう書くと、どれだけとっつきづらい堅物なのだ、という感じもするが、何かを理解するときに数式にしないと理解できない点と、週末にいつも変なところに一人で旅行する点、そして空いている時間はすべてマラソンの特訓に費やしている点を除けば、とても普通ですてきな笑顔の明るい女性だ。ちなみに隠れた趣味として社交ダンスもプロ並みの腕前である。
そんなニンは今、面白いベンチャーアイデアの追求に燃えている。彼女いわく、現代人は退屈がっているが、人は怠け者で自分から積極的には動かないという。おまけに人は1人で動かずグループで企画がないとなかなか行動に移さない。
そこで携帯電話で自分が暇な時間帯に同じく暇にしている友人とつなげ、どのような楽しいイベントがあるかプッシュし企画を調整してくれるというモバイルアプリを開発中だ。テストマーケットはフランスだが、その後、アジアに拡張して行く予定である。マッキンゼー上がりで中国のプライベートエクイティでも働いたわれわれの共通の友人と共に組み、現在ファンドレイジングの準備中だ。
精華大学のドクターという経歴に加え、旦那も同じ大学で知り合っているので精華ネットワークは非常に強い。中国最高峰の理系大学ネットワークおよび数学とコンピュータサイエンスの専門家が必要であれば、ニンと一緒にビジネスを走らせてみてはいかがか。マラソンと社交ダンスの特訓も、ぜひこちらまでご連絡いただきたい。
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