秋以降の世界経済は「4大リスク」に要注意

EU発金融危機で日経平均1万5000円割れも

イタリアの国民投票とドイツ銀行の帰趨次第では、EU発金融危機のおそれがある(写真:ロイター/アフロ)
2016年も残り2カ月半ほど。しかし、米国の大統領選挙や欧州の政治・経済問題など、株価を大きく動かすイベントはまだ目白押しだ。大納会までに、投資家は何に気をつけなければいけないのか。eワラント証券の小野田慎投資情報室長に聞いた。

年末にかけ4つの重大リスクイベント

10月から年末にかけての政治・経済の主要イベントを見ると、4つの大きなリスクイベントがある。それらがどう転ぶかによって、株価動向も大きく変化していくだろう。

そのうち、時期が読めないのがドイツ銀行の経営危機問題だ。直近では危機はいったん遠のいた形になっているが、まずは10月20日のECB理事会に注目している。

ドイツ銀行問題は米司法省からの罰金が直接の要因となっているが、結局、問題の根本は収益が上がらないところにある。これは、マイナス金利や2015年7月から全面適用された銀行の市場取引規制であるボルカールールが効いている。この問題はドイツ銀行だけのものではなく、イギリスのバークレイズ銀行も2014年末と比べて9月末時点で4割ほど株価を下げている。

ボルカールールの影響は日経平均にも及んでいる。去年、日経平均がピークを付け、下げに転じたのは8月の人民元の切り下げからと言われているが、株価の推移をよく見ると、実はボルカールールが適用された7月21日からだ。

公的資金によるドイツ銀行救済は難しい。2016年からEU加盟国で適用開始されたベイルインルールは、銀行の株主だけでなく債権者にも損失の負担を強いるルールで、ドイツが主導となって作られたもの。それがドイツ自身の首を絞める結果となっている。

今後のシナリオとしては、ドイツ銀行が資産を切り崩し、債務の一部がデフォルトになってからようやく公的資金が来る流れとなる。そうなると、周囲への影響は少なくない。銀行株の動きを見ると、ドイツ銀行が下げた時にはJPモルガンもゴールドマン・サックスも下げている。金融危機のリスクは高まっていると言えそうだ。

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