「ジャケパン」がパッとしない男が陥るミス その原因はスラックスの合わせ方にあった

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「定番のネイビージャケットにグレーのスラックスを合わせてみたけれども、なぜかパッとしない……」

ジャケパンのスラックスを選ぶ際、スーツのスラックスでは考えない視点が必要になります。違和感は2つです。異なる生地を上下に合わせるからこそ、ジャケットとスラックスの「季節感のズレ」に注意です。生地に厚みがある秋冬ジャケットに、クールビズの春夏スラックスでは、見た目の不自然さをぬぐえません。これが1つ目の違和感です。

2つ目の違和感は、上下生地の織りがどちらも単調な場合に生じがちです。一般的なビジネススーツ・ジャケット生地では、毛の繊維が5センチ以上の「梳毛糸(そもうし)」と呼ばれる糸が使われ、一方、毛羽立ちがあるフランネル生地では、毛の繊維が5センチ以下の「紡毛糸(ぼうもうし)」と呼ばれる糸が使われています。同じウール生地であっても、糸の種類によって見た目の印象が異なります。

単調に見せないようにするには?(写真は筆者提供)

秋冬であればこそ、季節感ある「フランネル」生地のスラックスを取り入れてみる手があります。この生地特有の毛羽立ち感が、カチッとしたネイビージャケットにメリハリをつけるので、コーディネートが単調に見えなくなります。

もちろん、「梳毛糸(そもうし)」でつくられた生地であっても、織り方次第で印象は変わります。敷き詰められた鳥の目のように見える「バーズアイ」、針の先端が並んでいるように見える「ピンヘッド」、サメの肌を連想させる「シャークスキン」など、スラックスの生地にメリハリをつけることで、ベーシックなネイビージャケットが引き立ちます。

そのパンツ丈、だらしない印象を与えていませんか?

「シングル・ダブル、また、長さのお好みはございますか?」

スーツ・ジャケパンにかかわらず、スラックスの裾を仕上げるとき、必ず訊かれるフレーズです。センタープレスに大きなたるみをつくる「ワンクッション丈」、小さなたるみをつくる「ハーフクッション丈」、どちらもスラックス丈の主流と言われてきました。

「寸釣天(つんつるてん)」という言葉があるように、これまで短めのパンツ丈は寸が足らず、みっともないと思われてきたのです。確かに、生活感の象徴である靴下がのぞくことは、ビジネスファッションにふさわしくありません。しかし、裾幅の狭いパンツが定番となった現在では、スラックスの裾丈も短くなっていることをご存知でしょうか?

次ページ裾幅で、パンツ丈の適切な長さは変わります
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