リクルートは「激安決済サービス」で稼げるか 楽天と対決、ApplePayも上陸目前
また、同業他社では端末導入などで初期費用が5万~10万円かかるが、Airペイは決済端末(英ミウラ・システムズ社製)とレシートの印刷機器(スター精密製)がともに1万9800円。しかも4カ月以内に3万円以上の決済実績があれば全額キャッシュバックするので「実質ゼロ円」となる。同業他社では月2000~5000円かかるランニングコスト(月額使用料)も無料だ。
さらに、これまで店舗側が負担するのが慣例となってきた、カード会社から店舗への振込手数料も無料とし、リクルートペイメントが負担する。同業他社の場合、振込手数料がかかるために、店舗側は振り込み回数をなるべく抑える傾向があった。
だが、Airペイでは月6回までが振り込み無料だ(三菱東京UFJ銀行などメガバンクの口座への振り込みの場合。メガバンク以外では月3回まで)。月6回というのは、資金回収が集中する「5・10日」(ごとうび 5日、10日、15日、20日、25日、30日のこと)」が月に6回あるからだ。
これだけ安くて儲かるのか?
とにかく安いAirペイだが、ここまで安くして大丈夫なのか。リクルートLSは、タブレット1台で会計をする「Airレジ」のほか、入店待ちの客に待ち時間や順番が来たことを知らせる「Airウェイト」、店側の予約管理を簡素化する「Airリザーブ」などのAirシリーズを展開している。
会社側は「決済手数料はカード会社と分け合うことになっているほか、Airシリーズ全体で考えている。Airレジが伸びることで他のAirシリーズが伸びれば良い」と説明する。
決済サービス拡大の背景や意義について、リクルートLSの戸田洋平・執行役員ネットビジネス本部プロダクトデザインユニット長は「中小店舗は決済など、繁雑な作業に労働力を割きすぎている。その作業をリクルートが請け負い、本業に充てる時間を増やしてあげたかった。売上代金が月6回入ることで、キャッシュフロー改善にも寄与できる」と語る。
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