フリオ・フランコが語る超一流のメンタル術 野球、ドミニカ、そして、愛する日本について

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――あなたはどうやって自分を動機づけ、規律を与えたのですか?

日本人が持つ、規律っていうヤツだな。正確には、自分を律する心と言ったほうがいいだろう。家やグラウンドで、日本人は自分を律することができる。年長者を敬うこともそうだ。たばこを吸わない、酒を飲まない、パーティをやりすぎない。自分を律する心は、モチベーションに変わる。はめを外しすぎたら、肉体がボロボロになっていく。それならば俺は「NO」と言い、家にいることを選択する。睡眠をたっぷり取り、朝起きて、試合に臨む。健康的な肉体を持っていたら、長くプレーすることができると信じている。健康的な肉体を持っていなければ、長くプレーすることは不可能だ。

なぜ俺はこんなに日本が好きか

――あなたにとっての野球は、自分の道を追求していくものですか?

まさにそうだ。人生は1度しかない。病気やケガが理由で野球を辞めるのは嫌だった。健康的でなければ、人生を続けることはできない。はめを外しすぎたら、何もかもが終わりになってしまう。だから規律が必要なんだ。野球を長い間プレーした後に引退できたとしたら、俺の選択は正しかったことになる。

――あなたのような偉大な選手がロッテに来ると聞いたときは驚きました。なぜ、メジャーリーグよりレベルの劣る日本球界に来ることにしたのですか?

俺はなぜ日本がこんなに好きなのか、その答えを見つけたかった。もしクリスチャンでなかったら、神道や仏教的な生き方を摸索していただろう。日本人がどうやって生きているかについて、たくさんの本を読んだ。それで日本人がいかにほかの国の人と違うかを学ぶことができた。日本人は敬意を持った人々だ。一生懸命働くことを心掛け、穏やかさがある。だから1995年に日本でプレーするオファーをもらったとき、喜んで受けた。すばらしい時間だったよ。人生で最良の時間のひとつだった。

――日本野球から何を学びましたか?

最も大きかったのは忍耐強さだ。ハードトレーニングにも弱音を吐かず、目標を達成するために淡々と練習を繰り返す。日本人は先を見ているから、長時間のランニング練習にも目標を持って臨む。それが規律、勤勉というものだ。試合に向けて、どうやって体を動かしながら準備していけばいいか。アメリカの方法と異なる日本式から、学ぶことがたくさんあった。

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