花王、「ヘルシアコーヒー」の僥倖 激戦のトクホ飲料市場、シェア奪回期す

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「脂肪を消費しやすくするのは、ヘルシアだけ」――。俳優の香川照之さんによる印象的なフレーズのテレビCMで知られるのが、花王の特定保健用食品(トクホ)認定飲料、「ヘルシア緑茶」だ。

緑茶以外にも「ヘルシアウォーター」(スポーツ飲料)、「ヘルシアスパークリング」(炭酸飲料)とバリエーションを広げてきたヘルシアシリーズに今月、新製品が加わった。缶コーヒー「ヘルシアコーヒー」だ。

「脂肪を消費しやすくする」コーヒー

トクホとは、健康維持や増進など特定の保健効果を厚生労働省が認めた商品。ヘルシアコーヒーは、コーヒーとしては初めて「脂肪を消費しやすくする効果が認められた」トクホである。

花王のコーヒーの研究は、ヘルシア緑茶が発売された2003年にすでに始まっていた。その中で、コーヒーに含まれるクロロゲン酸(ポリフェノール)に、体脂肪を低減する効果を発見。コーヒーの味わいを増すための「焙煎」の過程で大半が失われてしまうクロロゲン酸だが、花王はこれを極力消失させない新製法を編み出し、脂肪を消費しやすくするヘルシアコーヒーを作り上げた。

満を持して登場したヘルシアコーヒー。くしくも花王にとっては、絶妙なタイミングの新製品投入となった。

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