コンタクトレンズの「常識」は、ウソばかりだ 「目に優しいコンタクトレンズ」はない
なぜコンタクトレンズが本来は高度管理医療機器だと警告したかというと、多くの問題を起こすことがあるからです。そもそもコンタクトに向いていない方も多くいます。コンタクトレンズは涙に浮いているようなものですから、涙の分泌の少ない人はもともと向いていないのです。
よく、「このコンタクトレンズは酸素透過性が70%と高いので、着けっぱなしにできます。目に優しい材料です」などと宣伝しています。
いいですか? このような宣伝文句を鵜呑みにしてはいけませんよ。まずは疑わなければなりません。
酸素透過性とは、コンタクトレンズの工場出荷時点での値に過ぎません。コンタクトレンズを装用していると、タンパク質や油やカルシウムや汚れが付着して、酸素透過性もどんどん悪くなります。やがて酸素が十分に黒目の角膜に行き渡らなくなります。
すると角膜の表面の上皮という部分がまず傷み、表面の細胞が死にます。細かい傷がたくさんできます。こうなると目がごろごろしたり、赤くなったりするのです。「目に優しい」というメーカーの宣伝を鵜呑みにして、コンタクトレンズを一日中着けていては危険です。
コンタクトレンズの装着は8時間以内に
コンタクトレンズの原則を言います。長くても8時間以内の装用にしてください。装用中でも、痛いとか目が赤くなる見えにくいとか目やにが多いなどあれば、すぐに外してメガネに代えてください。「目に優しいコンタクトレンズ」などないのです。
角膜の表面に傷ができてもそのままコンタクトを着けたままにしておくと、特にソフトコンタクトの場合、傷を覆ってしまい、痛みを感じにくくなります。これがまずいのです。角膜表面の傷に細菌感染を起こすことがあります。
細菌は人間の細胞の壁を溶かす物質を出します。コンタクトを着けっぱなしのままだと、角膜細胞の壁が溶かされ小さな穴が開きます。そして、この小さな穴から細菌が侵入し、眼の中に広がって増えていくことになります。コンタクトレンズを甘く見てはいけません。失明につながる病気が起こりうるのです。
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