赤字続く日本板硝子、会長退任で再建なるか

英社買収を主導した藤本氏が退く

藤本氏(左)が6月に相談役となり、吉川社長(右)の真価が試される

「小が大をのむ」と話題を呼んだ英ピルキントン買収を主導した日本板硝子の藤本勝司氏が3月末に会長を退任した。今年6月の株主総会で取締役からも退く。

藤本氏は2004年の社長就任以来、グローバル化を推し進めてきた。06年に年商規模で2倍のピルキントンを総額6000億円超で完全子会社化。日本板硝子は欧米、アジアや南米など海外30カ国以上に拠点を有する企業に急拡大した。当時は、海外売上比率が2割から一気に8割近くに達し、ガラス最大手でライバルの旭硝子をしのぐほどの海外ネットワークを持った。

ただその後は、当初から懸念されていた経営の舵取りで失敗を繰り返した。

その一つが人事の混乱だ。藤本氏とその後ろ盾だった出原洋三元会長は、買収後の社長を外国人に託す戦略を採った。

最初に選んだのが、買収したピルキントンの社長を務めていた英国人スチュアート・チェンバース氏。だが、チェンバース氏は日本流のビジネス慣習になじめず、「家庭の事情」を理由に1年余りで辞めた。その後釜として、ヘッドハンティングした化学メーカー大手デュポン出身の米国人クレイグ・ネイラー氏を据えたが、同氏も経営方針をめぐる対立から任期途中に辞任した。

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