「駅弁」販売駅が多い地域、路線ランキング 時刻表で探る「鉄旅のお供」駅弁の初データ
時刻表から判明した駅弁を販売する駅は、全国で170あった。その中から最初に調べたのは、JR各社の駅弁を販売する駅の数。東京、新大阪、博多など、2社が乗り入れる場合、どちらの会社も1駅としてカウント(例えば、東京駅の場合、JR東日本の駅としても、JR東海の駅としてもカウント)し、集計してみると……。
駅弁を販売している駅がぶっちぎりで多いのはJR東日本で67駅。2位のJR西日本との差は28駅だ。逆に少なかったのは、JR四国の3駅だった。
10年前、2006年の販売駅と比較してみると、JR東日本は販売駅が21駅減った(新庄、大曲、浦佐、燕三条、佐久平、上田、茅ヶ崎、大磯、国府津、真鶴、湯河原、立川、八王子、大月、上諏訪、下諏訪、岡谷、土浦、勝田、日立、宮古)。その一方で9駅が増加(北上、七戸十和田、新青森、上越妙高、武蔵小杉、東神奈川、野辺地、会津若松、弘前)しており、差し引き12駅の減少にとどまった。
JR西日本は25駅減少(相生、徳山、新山口、新下関、彦根、六甲道、三ノ宮、元町、明石、下関、新宮、白浜、御坊、天王寺、播州赤穂、亀岡、福知山、豊岡、城崎温泉、宝塚、篠山口、小松、糸魚川、七尾、和倉温泉)、増加は3駅(新高岡、黒部宇奈月温泉、上越妙高)と、この10年で22駅の駅弁が消えた。たった3駅だけのJR四国は、10年前と比較すると、今治と徳島の駅弁がなくなっただけ。10年前からすでに、駅弁を販売する駅が希少な存在となっていたことがわかった。
通勤電車の駅に駅弁が!
気になったのはJR東日本の東神奈川。東海道線と横浜線の駅だが、停車するのは、京浜東北線と横浜線の電車だけ。ロングシートと呼ばれる、窓に背を向けたシートの通勤型電車しかやってこない。なのに、この10年で新たに、駅弁販売駅となったのだ。
時刻表のミスプリントではないかと思い、確認のため、東神奈川に行ってみると「大船軒」と書かれた駅弁の売店が。しかも、鯵の押し寿司や、牛肉弁当など、ちゃんとした駅弁を販売していた。仕事帰りに買っていく人がいるのだろうか、それとも、この駅で横浜線に乗り換え、新横浜から東海道新幹線に乗り換える人を狙って出店したのだろうか。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら