イオン、産業再生機構への“恨み節" ダイエーを子会社化へ、会見詳細を全掲載
――ダイエーの再建が遅れている理由は。これまでのような持ち分法適用会社だと何ができなかったのか。連結子会社になると、何ができるようになるか。
イオンの岡田社長 トゥービッグ・トューフェイル(大きすぎて潰せない)ということで、産業再生機構の下で再生をする当初の選択が間違っていた。丸紅とイオンが加わってやってきたが、反省も含めてお答えするなら、結局は誰が責任者なのかということ。それがはっきりしないことが続いた。今回、企図せずにTOBで連結子会社化する。今回は責任の所在を明確にする。
物流や調達など共通性を高める
――ダイエーはこれまで自主性を持って経営してきたが、それがどのように変わるのか。マイカルのように一体化していくのか。
イオンの岡田社長 マイカルの場合は、現在の形に至るのに10年以上を要した。ダイエーと一緒にどのような再建を進めていくのかは、これから考えなければならない。現時点で決まっているのは、たとえば物流とかあるいは商品の調達、プライベートブランド(PB)、電子マネーなどの共通性を高め、コスト面での競争力をお互いに高めていく。お互いの理解を深めていくことも、まだこれからになる。
――イオンは1社1業種を基本としているが、ダイエーには複数の業態がある。
イオン岡田社長 合理的な判断は必要だろうが、現在は白紙。首都圏とか近畿圏において、かなり効率が高まることは期待している。
――ダイエーとイオンは店舗の一部重複が出てくるのでは? 不採算店の閉鎖は?
ダイエーの桑原道夫社長 具体的にはこれから。ダイエーは業態が5つある。固有名詞は申し上げられないが、いくつかの不採算店の閉鎖は資本異動にかかわらずやる。一方で新店開発も、不足していたところをイオンの力でスピードが上がることを期待している。