iPhone7超予測!「次の10年への刷新」の全貌 9月7日発表のiPhoneは何が変わるのか

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しかし、見方を変えれば携帯電話のカメラが進歩し、補助的な使い方から思い出を記録する、ライフスタイルを演出する重要なツールになったうえ、ユーザーが以前よりもカジュアルに大量の写真を撮影するようになったことで、デバイスそのものに写真の自動分類や顔識別機能を求めるようになった……とも言えるだろう。

写真分類だけならば、“たまたま今回搭載された”と言えるだろうが、上記のような視点でiOS 10を俯瞰(ふかん)するとiPhone自身がもたらした時代の変化に合わせ、iOSの設計や思想が古くなりつつあった部分を再調整、再設計して作り直したという印象を持った。

メッセンジャーの改良も、さまざまなメッセージ交換アプリが持つ機能を取り入れただけとも見える一方、スマートフォンの普及によってアニメーションスタンプなど、リッチなメッセージ交換を誰もが使うようになり、結果的にメッセンジャーに取り込まれたとも言える。

時代の変化に対応し、iPhoneは刷新される

もちろん、従来の使い方の範囲を逸脱するほどの大手術が行われているという意味ではない。しかし、どんなに新しい先進的な提案も、時代が変化しユーザーを取り巻く環境が変われば、いつしか古さを感じるようになるものだ。アップルの場合、自身が生み出した商品や技術によって世の中を変えたのだが、それが結果的にアップルの提案を過去のものにしている。

そうした部分に対し、細かな微調整ではなく、基本ソフト側の刷新という面で応えようとしたのが、今年のアップルではないか?というのが筆者の見立てだ。

ただし、繰り返しになるが、まだハードウエアは発表されていない。9月7日、サンフランシスコで披露される新しいハードウエアとiOS 10の組み合わせに、あるいは両要素の組み合わせでしか実現できないまだ隠された提案を期待したい。

本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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