マイクロソフト、進む日本法人改革

米ヤフー買収失敗の陰で…

米ヤフー買収失敗の陰で…マイクロソフト 進む日本法人改革

ヤフー買収が不首尾に終わったマイクロソフト。引き続きヤフーとの提携をもくろむなど、まだまだ状況は流動的。世間の耳目が、この歴史的な“ヤフー買収劇”に集まる中、実は、マイクロソフト日本法人には異なる危機が発生していた。パソコンの売り上げ伸び悩みを背景に、2008年6月期決算がかつてない不振にあったのだ。

新OSビスタの不発で30%も予算未達の懸念

米マイクロソフトの経営中枢が各国現地法人に対し、最も強く要求する事項は「期初の予算計画を的確に達成すること」だ。予算未達が明らかになった場合には、速やかにその旨を本社に伝える必要があり、合理的な説明が行えない場合には、現地トップの責任問題にも発展する。

前任のダレン・ヒューストン社長が策定した08年6月期の年度計画は、下期の急拡大をもくろんでいた。前期売り上げが3%増の3494億円と低調だったことを受けた強気の計画だ。これは新OSのウィンドウズ・ビスタがブームになることを前提としたシナリオでもあった。しかし、現実は異なった。「上期予算は何とかクリアできたが、現時点で下期の予算が達成できないことは確実」と内部関係者は打ち明ける。当初予算と比べると20~30%の大幅未達になる可能性が高いという。

誤算だったのは、パソコン市場の低迷だ。市場調査会社・MM総研の調べによると、07年度の出荷台数は前年度比1・3%減。発売から1年以上が経過したビスタだが、まるで盛り上がらない。「使い勝手が悪い」といったマイナスイメージが先行したことから、旧OSのXPを指名買いする顧客が多い。主要パソコンメーカーはこぞってXPモデルの販売を継続中だ。そのため、ビスタに合わせて発売したドル箱ソフト「オフィス2007」への買い替えが進まない、との悪循環にも陥った。

特にダメージが大きいのは、企業向け市場。マイクロソフトはビスタ発売を前に、企業に対しアシュアランスプログラム(契約期間内に新ソフトが出た場合、無償でバージョンアップできる権利のついた保証制度)への加入を推奨し、企業が新ソフトへ速やかに移行できる仕組みを整えた。それでも、アシュアランス契約を行っている企業ユーザーの間で新OSへの移行が進まない。「アシュアランスの意味がない。高い買い物をさせられた」といった不評の声が逆に広がってしまった。

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