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「90歳の英女王」が生前退位できない事情 王女時代にした約束は、あまりにも重い

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女王がチャールズに王位を譲るとすれば、人気がなく過去に不可解な声明を出し続け、前妻のダイアナが死亡した自動車事故への対応をめぐっても事件好きな英報道機関に軽蔑されてきた人物に頼ることになる。チャールズにはまた、特定の政策への不愉快さを露わにした書簡を大臣に送り、違う計画を採用するよう強要する癖がある。

エリザベスは孫のウィリアムを王となるべく名付けたことから、とてもシャイに見えるこの男に巨大な困難を遺言で遺すかもしれない。彼は弟のヘンリーのように大衆受けする精力がないように見える。彼の妻のケイト・ミドルトンは、落ち着いてはいるが面白みがない。

ウィリアムと彼の妻には、チャールズにはなかった支持が既にある。派手な戴冠式によって、しばらくは心配も晴れるだろう。だが、イギリスのタブロイド紙は王室のスキャンダルを必死になって追い求め、眉をひそめるようなことであれば何でも夫婦間の危機だと言い立てるなどするだろう。ウィリアムに対する報道機関の評価は、彼の父よりも低いのだ。

天皇のような退場はない

63年間の治世の中で、エリザベス女王は大英帝国の終焉、急進的な1960年代、欧州の政治的危機、アイルランド内紛、そしてフォークランド諸島をめぐるアルゼンチンとの短い戦争に対して、平静を保ってきた。一時は王位への脅威と喧伝されたダイアナの死去に当たっては、(心からであったかどうかは別として)哀悼の意を公に示した。

エリザベス2世は21歳のとき、自分の人生がこんなに長くなるとは知らなかっただろう。彼女がとても長い間、王冠をかぶるということも。

だが、約束は約束だ。したがって、エリザベス女王に、日本のような退場はないのだ。

(文中敬称略)

著者のジョン・ロイド氏はオックスフォード大学にあるロイターのジャーナリズム研究所の共同設立者で、同研究所でシニアリサーチフェローを務める。このコラムは同氏の個人的見解に基づいている。

 

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