日経平均、リーマンショック前の株価回復へ 「会社四季報」発売前に、「先取り98銘柄」教えます

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一方、欧州でも英国のFT100指数が07年7月以来の高値に到達。ドイツのDAX指数も08年1月以来の水準まで値上がりするなど、先進国は「同時株高」の様相を呈する。

先進国の株価は「通貨安競争」の産物

これに対して、新興国の株式相場は総じてさえない。中国の上海総合指数は2月6日に2434ポイントまで上昇した後、3月4日には2273ポイントまで下落。値下がり率は約7%に達した。ブラジルのボベスパ指数も1月17日につけた直近の高値から約10%の値下がりを記録。インドのSENSEX指数も軟調に推移する。

中国政府による不動産の価格抑制策などをきっかけに、同国株が軟化。他の新興国の株式市場にも飛び火した格好だ。

ただ、中国経済の失速は、先進国の株式市場にとっても懸念材料のはず。にもかかわらず、株価が堅調なのはなぜか。新興国側からすれば、先進国の株高は「通貨安競争の産物」と見ることができるかもしれない。

2月にモスクワで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で

は、「通貨切り下げ競争の回避」を明記した共同声明を採択したものの、新興国からは先進国に対する強い不満が噴出。対立の火種は依然としてくすぶり続ける。“株価の二極化”が両陣営の確執という“副作用”をもたらすリスクには警戒が必要だ。

4日に発売した臨時増刊、超速報!『会社四季報』春号先取り98銘柄では、同15日発売予定の四季報春号の業績予想データや記事をベースに厳選した有望銘柄を幅広く紹介している。株式相場を半世紀近く見続けている大ベテランによる日本株の見通しなどもあわせて取り上げている。実践に役立てていただければ幸いだ。

(撮影:尾形 文繁)

松崎 泰弘 大正大学 教授

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まつざき やすひろ / Yasuhiro Matsuzaki

フリージャーナリスト。1962年、東京生まれ。日本短波放送(現ラジオNIKKEI)、北海道放送(HBC)を経て2000年、東洋経済新報社へ入社。東洋経済では編集局で金融マーケット、欧州経済(特にフランス)などの取材経験が長く、2013年10月からデジタルメディア局に異動し「会社四季報オンライン」担当。著書に『お金持ち入門』(共著、実業之日本社)。趣味はスポーツ。ラグビーには中学時代から20年にわたって没頭し、大学では体育会ラグビー部に在籍していた。2018年3月に退職し、同年4月より大正大学表現学部教授。

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