大成建設、津波対策で独自研究設備を開発

建設業の“負のイメージ”払拭狙う

もう1つ、力を入れているのが技術開発だ。12年7月から5年間で60億円を投じ、技術センターの拡充を実施する。昨年12月には実用化した超高強度コンクリートのRC細長柱の性能についても、この技術センターで実証・評価法を確立している。

独自の津波造波装置で分析の精度高める

大成が新たに開発した造波装置

次いで新たに設置したのが津波造波装置だ。大成は津波対策には早くから着目しており、12年3月から津波対策建物のT-Bufferを提唱してきた。ビルの中心にエレベーターや重要な構造柱、コア耐震壁を集め、そこに避難路を設置して、屋上階には避難スペースやポンプなどの設備を置く。1階は柱などの構造体と津波の衝撃で簡単に外れる外壁(カーテンウォール)のみとし、ビルに対する津波の衝撃を受け流して緩和する。外周柱は構造上の負担をかけず、漂流物の流入を防ぎ、構造柱の損傷を防ぐ役割を担う。

また、震災直後の11年4月に研究を開始した、大規模津波を対象とした津波造波装置が、3月から本格的に稼働する。縮尺モデルで、断層から津波の発生を細かくコントロールできる仕組みで、その後の伝播、変形、陸上への遡上までも実際の津波に近似させることに成功している。

津波をはじめとする自然災害は、実際に起こってみないとわからないことが多く、その挙動から起こる事象を推定するためには、数値の解析だけでは十分ではない。

そこで水理実験が必要になる。ただ、これまでの造波装置は、欠点も少なくなかった。

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