カリスマ投資家、ニッセン株カラ売りの理由 親会社の完全子会社化では交換比率に要注意

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セブン&アイの「アリオ上尾店」にあるニッセンの実店舗「スマイルランド」(撮影:風間仁一郎)

【8月1日(月)】先週末、NEC(6701)の2017(平成29)年3月期第1四半期決算が発表された。四半期利益は203.90億円の赤字(1株当たり7.74円の赤字)で、(前期は54.25億円の赤字、1株当たり2.16円)赤字幅拡大。本日終値は32円安(11.27%、値下がり率第10位)の252円と下げキツイ。また、パナソニック(6752)も当社株主に帰属する四半期純利益は、217.41億円(1株当たり9.37円)と対前年63.5%のマイナスで、本日終値は70.3円安の940.7円と大幅安。住宅用太陽光発電システムが苦戦しているようだ。日経平均は66円高の1万6635円と続伸。

【8月2日(火)】午前5時半、日経225先物は130円安の1万6460円、NYダウは27ドル安の1万8404ドルと6日続落。米原油先物が一時、4月以来の40ドル割れ。供給過多懸念で。

ニッセンを1万株新規信用「売り」

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セブン&アイグループで経営再建中のカタログ通販大手、東証1部ニッセンホールディングス(8248)がセブン&アイ・ホールディングス(3382)と株式交換により完全子会社化と報道。本日8時の開示情報によると「当社は、完全子会社化並びに株式交換等について株式会社セブン&アイ・ホールディングスと協議中であり、本件については、本日開催の当社取締役会に付議する予定です。本件について決定しましたら 速やかに開示いたします」とのこと。

買い気配スタート、9時19分、30円ストップ高(31.25%)の126円で寄り付く。出来高150万6600株。その後すぐにまた買い気配。ニッセンの信用取組状況を確認すると、買い残より売り残が多く、若干株不足状態であったが、その状況を見て、ストップ高買い気配の状態で1万株新規信用「売り」。9時30分、売り約定、出来高262万5300株。その後またまた買い気配。

日経平均は、244円安の1万6391円と大幅安。17時30分、セブン&アイから株式交換による完全子会社化が発表され、交換比率は、ニッセン株1株につきセブン&アイ株0.015株を割り当てるという。ニッセン株式は10月26日最終売買日で翌日、上場廃止。11月1日からセブン&アイ株式となる。交換比率からするとニッセン株1000株は、セブン&アイ株15株となる。セブン&アイ・ホールディングスの本日終値は20円安の4267円で、これを元にニッセン株の理論株価は、4267円×0.015=64.005円。

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