10年後も食える「ソフトスキル」の鍛え方

藤原和博氏とキャメル・ヤマモト氏に聞く

同様に原宿のカリスマ美容師になることは難しくても、自分の住む地域で一番の美容師にはなれるかもしれません。その「100人に1人」と「100人に1人」を掛け合わせて、「お笑い美容師」という職業を自分で作って徹底的に売り込んでいけば、100人×100人で「1万人に1人」になることができるんです。それが、先ほど、キャメルさんが言った「強み」ということでしょう。

重要なのは、努力すれば100人に1人には必ずなれるということです。何も、ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授のような天才になれとは言っていないんです。100万人に1人は難しいかもしれないけど、「100人に1人」の力を掛け合わせば、「1万人に1人」になれることを覚えておいてほしい。

――先ほどの「情報編集力」にもつながりそうな話です。

藤原:お笑い美容師の例は自分に対する付加価値、マクドナルドの例は環境や商品への付加価値だということです。

「ポケモン」をやっていた人はわかると思うんですけれど、あのゲームはレアカードを握ったら勝ちなんですよ。それと同じように、付加価値をつけるということは、自分をいかにレアカードにするかということなんです。どのように希少性を高めていくか、どうやったら自分自身がレアカードになれるかということを毎日考えていれば、付加価値は自然に高まっていくはずです。

キャメル・ヤマモト
BBT大学経営学部教授
デロイトトーマツコンサルティング ディレクター
「キャメル」はペンネーム。本名、山本成一。東京大学法学部卒。30代に外交官を辞め、人材・組織コンサルタントに転身。中東や英、米、中国に駐在の経験がある。著書に『「世界水準」の仕事術』など

――情報編集力にプレゼンの能力、付加価値を高める掛け算と、この先10年も食えるソフトスキルがどういうものなのか、だいぶ見えてきました。最後に、どのようにすればソフトスキルが身につくのかを教えてください。

キャメル:まずは、やりたいことを紙に大きく書くこと。そして、5年、10年経ってそれが実現できたらいいと思うのではなく、今すでに始まっていることだという意識を持つことです。

とにかく、やりたいことを3ヵ月続けて習慣化してください。それが続けられなかったら自分に根性がないという可能性も十分にありますが、やりたいことを思い切って変えてみてもいいかもしれません。言い換えれば、きちんと続けられることを見つけるということです。それを見つけられれば、藤原さんの言う「レア」になれるのではないかと思います。

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