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思考のスピードの速い人の健全な「疑い方」 数字をすぐに信じてはダメ!

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  • 木部 智之 デロイト トーマツ コンサルティング合同会社ディレクター
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一方、顧客は自分が店舗で見るひとつひとつの商品にしか興味がないので、会社の業績のことは気にしていないでしょう。

このように、立場、役割などでものの見方が変わるのです。ビジネスでは、この視座が違うことによって、ひとつの事象に対していろんな人がいろんなことを言うので、そうであるということを理解して仕事をしたほうがいいでしょう。

視座を自分でコントロールし、お客様が言っていることや自分の上位マネジメントが言っていることを客観的に理解することで、より事実・実態に近づくことが可能になります。

以上のように「視点」「視野」「視座」の3つを変えることで、事実にアプローチしやすくなるのです。

健全に「疑う」ことで手戻りをなくす

同僚やメンバーにデータ集計を依頼していたが、集計対象が間違っていたり、集計方法が間違っていたりすることがあります。その間違ったアウトプットをそのまま自分のインプットにしてしまうと失敗につながります。

人のことを疑いながら仕事をしたくはありませんが、自分自身も含め、人は誰しも間違いを起こす、ということを前提に仕事をしなければなりません。仕事を受けた側には問題がなくても、依頼した側の説明の仕方が悪くてミスにつながる場合もあります。

間違いがあったことで振り出しに戻ることがないように、人の調査結果や報告について、健全に疑うようにしましょう。

一般的には、クリティカル・シンキングと呼ばれるものです。クリティカル・シンキングは、日本語に訳すと「批判的思考」となり、ちょっとネガティブなイメージになってしまいます。実際は批判したり非難したりする、ということではなく、「健全」に「批判的観点」で物事が正しいかどうかを考える思考プロセスなのです。

とはいっても、人の作業結果をすべて細かくチェックすることはできません。そこで、迅速に結果の妥当性を確認する方法を紹介します。

ポイントは3つ。①インプットデータは何か、②どのようなアプローチを取ったか、③アウトプットをどう評価しているか、です。

インプットデータとアプローチが合っていれば、結果が大きく間違っていることはありません。そして、そのアウトプットに対しての、その人自身の評価を聞いておけば、それで正しさの確度が上がります。

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【数字の重みを理解する】

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