都知事公約「満員電車ゼロ」は、こう実現する 小池新知事のブレーンが5つの方策を提示
――第3の方策は?
選択停車ダイヤです。
――西武鉄道や阪神電鉄で以前からやっている方法ですか?
それをもっと発展させます。西武池袋線のひばりヶ丘は通勤急行が通過して快速急行は停まり、保谷はその逆、いわゆる千鳥停車ですね。同時に各駅停車も走っています。
私が提案しているのは、優等列車だけでなく全列車を千鳥停車にします。快速A・B・Cを運行し、ある駅ではAとBが停車してCは通過、次の駅ではAとCが停車してBが通過、さらに次の駅ではBとCが停車してAが通過とします。すべての列車が停車する駅が途中に1つもなく、運行本数を増やせます。
渋谷や大手町を通過する列車も作る?
――乗り間違えるリスクが高まるのではありませんか?
それを理由にどの鉄道会社もやろうとしません。しかし、今でも快速急行や通勤準急など、どれに乗ったらよいか簡単に理解できず、乗り間違えるリスクはありますよ。
さらに言うと、たとえば東急田園都市線の渋谷には全列車が停車しますが、路線全体のパフォーマンスを上げるために、3本に1本を通過させます。地下鉄でも、大手町を通過する丸ノ内線、新橋を通過する銀座線といったダイヤを組むことで、運行本数を増やせます。
――第4の方策は?
列車の加速とブレーキの性能向上です。加速性能は、10両編成でモーター付き車両6両、モーターなし車両4両だったら、全車両をモーター付きにすれば、上げられます。
ブレーキは、レールと車輪の間の摩擦力に頼るのでなく、電磁力を活用すれば、性能はずっと上がります。雪道で車を運転するとき、前の車と車間距離を開けますよね。あれと同じで、ブレーキがよく効くなら安全に車間距離を詰められ、運行本数を増やせます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら