リスクマネー導入で新展開図る
4位は前年3位から1つランクダウンした武田薬品工業。過去6回のランキングで、トップ2回を含みすべて3位以内という上位の常連だが、今回初めてトップ3から陥落した。主因は、海外展開を期すための大型M&Aに伴う財務戦略の変更だ。総合得点は3585点で成長性777点、収益性836点、安全性972点、規模1000点といずれも高得点。だが、大型M&Aに伴う減益の影響で、12年3月期はROEなどの利益率が軒並み悪化。資金調達のために有利子負債も増加して、収益性、安全性評価が下がり、総合得点の順位を下げた。
5位はNTTドコモ(3577点)で、成長性749点、収益性855点、安全性973点、規模1000点だった。売り上げは伸び悩んでいるが、高財務体質は維持。MNP(携帯電話番号ポータビリティ)で劣勢に立たされているものの、ライバルのKDDI17位(3455点)、ソフトバンク25位(3411点)よりも頭ひとつ抜きんでている。
続く6位はディー・エヌ・エー(3553点)。携帯電話向けのゲーム・交流サイト「モバゲー」を運営する同社は、05年上場の新興企業。プロ野球横浜DeNAベイスターズの存在などで幅広い世代での知名度もアップした。ライバルのグリーも8位(3525点)と、ソーシャルゲームを代表する両社が上位入りしている。
初登場でいきなり13位にランクインしたのがクックパッド(3457点)だ。料理レシピ専門サイト最大手の同社は売上高、利益とも急上昇中。高い利益率で成長性1000点、収益性959点など規模の低さをカバーし高順位となった。
同じ13位に並ぶカカクコム(3457点)、18位エムスリー(3449点)、19位ドクターシーラボ(3448点)など、ほかにも新興企業がトップ10入り目前にいる。今後、上位進出が期待できそうだ。
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