バッテリーはどこまで進化できるか?

EVの性能向上・低価格化のカギを握る

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が「実際のマーケットを志向して作成した」(細井敬・蓄電技術開発室長)ロードマップが、車載用電池の開発の羅針盤だ。2030年まではリチウムイオン電池の性能向上に努め、30年以降には次世代電池の実用化を目指す(下図)。

NEDOの目標では20年をメドにリチウムイオン電池のエネルギー密度を現状の2.5倍に高める一方、コストを5分の1に下げる。20年に目指す250Wh/kgというエネルギー密度は、リチウムイオン電池の性能限界と考えられるレベルだ。

電極材料変更で容量アップへ

早稲田大学理工学術院の逢坂哲彌教授は、NEDOの目標値について「前倒しできる可能性はまずないし、最終目標は到達できるかわからないほどだ」と難しさを強調しながらも、「材料の革新で目標がクリアできる可能性はある」と話す。

「材料」とは、主に電極の材料のこと。電極材料が決まると、最大限得られるエネルギー密度の理論値がわかる。電池の開発は、この理論値に実際の電池性能を近づけていく地道な作業だ。

今、リチウムイオン電池は負極にカーボン、正極にコバルト、ニッケル、アルミニウムなどの酸化物を使うのが主流。だが今、より理論値の高い電極材料の実用化に向けた研究が加速している。

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